Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

病気の発見と治療について④~卵巣嚢腫~

こんにちは。
梨子ちゃんです。
三人家族の我が家。
いつも夕飯時にテレビを観ながらあーだこーだと喋りまくる時間があります。
『この場だけなら何を言っても許す。』(自分の思ったことを、ですね。)
という家族内のルールがあるのですが。。。
いつもの通り三人三様言いたいことをベラベラと。。。
ある日。
好きな顔の芸能人は誰?一人ずつ答えよう!ということになりました。
(我が家の会話のレベルが低いのがバレバレですわ汗)
そこへ息子。
『僕、菜々緒。』
へぇ~。そうきたか。
『NM(超人気女優)はちょっとダメ。顔が、ウスい。』
すごいっ、上から!(Nさん、ごめんなさい。)
かなりの確率で『ぶっ飛び発言』が飛び出すこの時間。
『迷言』?が飛び出したらまたお伝えします笑

●女性特有の病気パート2

シリーズ第4弾
今回も、以前梨子ちゃんが体験した病気に関するお話をさせて頂こうと思います。

シリーズ第3弾
で書かせて頂いた『子宮内膜症』
そこからさかのぼること約10年前。
梨子ちゃんは当時から『排卵痛』に悩んでいました。
なんとかしたい、でも痛い、の繰り返し。
当時は息子が産まれてちょうど2年ほど経った頃。
何度か診察に行きましたが特に異状なしとの診断。
またどうせ行っても同じかな、という思いもあったのですが。
なにしろ痛い。
とにかく病院へ行こう!
と、再び診察をしてもらいました。

『はい、また異状なしでしょ、さ、帰るか。』
と思ったところへ、担当の先生から
『卵巣嚢腫』と診断され、『即、入院と手術が必要なのでその日程をご相談したい。』
というまさかのお言葉。
子供達もまだ小さかったこともありいろんな不安が押し寄せてきたことを今でも思い出します。

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診断結果として言われたことは
右側の卵巣が腫れあがっている
ということでした。

ん?どういうこと?
と、もちろんこの病気に関する知識も一切ありませんでしたので
最初はどんな状況か理解できませんでした。

卵巣嚢腫というのは、卵巣に出来る良性腫瘍の一種
なんらかのきっかけで分泌液等が溜まり卵巣が肥大し袋状になります。

梨子ちゃんの卵巣、なんとその時すでに
『ダチョウの卵』大にまで肥大してしまっていました。
超音波検査の結果では、ちょうどその大きい卵巣が骨盤にすっぽりと収まっている状態でした。
通常は『クルミ』大くらいの大きさと言われている卵巣。
当時、その二年ほど前に息子を産んだ際にしてもらった検査では異常なし
ということは、
たった2年でくるみがダチョウのたまごにまでなってしまった
うことです。
知らず知らずのうちに進行する症状。
正直この時ほど『病気』に対する恐怖を味わったことはありません。
沈黙の臓器である卵巣。
自覚症状一切なし。
排卵痛がなければ病院にも行かず、どうなっていたかを考えただけで震えてきます。。。

●不幸中の幸い

病気になったら幸も不幸もない、とは思うのですが
梨子ちゃんにとって『幸い』だったこと

①腫瘍でも嚢腫と言われる『良性』のものだったということ

②卵巣が捻じれる前に気付けたこと

卵巣が肥大し、気付かず放置しておくと、卵巣が捻じれる『茎捻転』を起こす可能性が高くなります。
ね、じ、れ、る。
わけですから、それはもう『激痛』でのた打ち回るような痛さが襲うそうなんです。
『救急車出動しなくて良かったですね。』と、先生に本気で心配されました。
梨子ちゃんの卵巣はかなりの大きさだったのできっと捻じれる寸前だったかもしれません。。。

●内容物

女性の体ってなんて不思議なんだと思ったのが
この嚢腫の内容物を聞かされた時です。

梨子ちゃんは『類皮嚢腫』という種類の嚢腫でした。

この肥大した卵巣の中身

髪の毛
皮膚

でした。

なぜこんなものが含まれているのか
いまだに原因は不明とのこと。
通常は受精しなければこれらのものは発生しないところが
何かのきっかけで分裂を始め勝手に発生するのだそうです。
確かに、考えてみれば、卵巣の中には、人間のもと『卵子』が入っています。
何らかのスイッチが入り、人間のもと、となるこれらのものが出来てしまう。
なんて不思議なんだっ!

と、冷静に書かせてもらっていますが、
生命の神秘的に綺麗にまとめようとしていますが、
自分の肥大した卵巣の中に髪の毛だの歯だのが入っていた
という事実を受け止めるまでにかなり時間がかかった、
ということは内緒です笑

●手術方法とその決断

以前膝の手術の際にも触れましたが、
どんな手術をするのか
術後はどんな状態になるのか
ということを
しっかり納得するまで先生に伺うべきだということを
声を大にして言いたいと思います。

梨子ちゃんの場合
開腹手術腹腔鏡下手術
のどちらかを選択できました。
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<開腹手術のメリット>
◯実際に切開するので先生が直接悪い部分、除去する部分が見えて
◯確実に嚢腫を取り除ける

<開腹手術のデメリット>
×切開手術なので下腹部に大きな傷が残る
×痛みや傷の様子で手術後の回復に少々時間がかかる

<腹腔鏡下手術のメリット>
◯腹腔鏡を使うので腹部に2~3か所小さい傷を残すだけで済む
◯体への負担が少ないので回復が早い

<腹腔鏡下手術のデメリット>
×専門的な技術が必要で医師により技術の差が出る
×場合により腹腔鏡だけでは取りきれず開腹手術も必要になる

メリット、デメリット、様々なことを考えて判断すべき手術方法ですが、
梨子ちゃん、当時『やだ~困った、卵巣がそんなに大きくなっちゃったなんて!やだやだ~、困った、早く取らなきゃ!』
という慌てた思考しか持てず、取り残しとか、再手術とか、絶対イヤ!
ということで開腹手術を選択。

無事手術は成功しましたが、手術中、手術後、本当につらく大変な思いをし。。。
『腹腔鏡下手術』にすれば良かったと実は後悔しています。

●まとめ

病気が判明するとパニックになったり、冷静さを欠き、自分の納得いく判断がしにくくなります。

いつも書かせて頂いていますが、そんな時こそ
何がいいのか
どんなものなら納得できるか
を、手術前、後のことを総合的に判断し決断する必要があるのだと思います。
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病気にはなりたくない
でもなってしまったら。。。
そんな時のことを普段から少しだけ頭の片隅に置いて欲しい。。。
そんな思いで、きっと聞きたくもないでしょう梨子ちゃんの病気の話を書かせて頂きました。
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健康第一!
ストレスレス生活!
定期健診必須!
を念頭にこれからも元気に生活しようと今、まさに今、誓いましたよ!
桜と桃の花を見るのが楽しみな梨子ちゃんが山梨からお伝えしました。

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