【いろんなものを洗ってみよう】(2)ネクタイ
こんにちは、朝からユニクロ感謝祭に参戦し、お目当てのものをすべてカゴに入れ終わってレジに並ぼうとしたらTDR並みの行列ができていて、泣く泣く全てを棚に戻して引き揚げたルーペちゃんです。
●今日のターゲットはネクタイ
洗ってみようシリーズ第二回目はネクタイを洗ってみたいと思います。
おそらくほとんどの方がクリーニングを利用しているであろう、手洗い困難物件のひとつ。
ところであなたはネクタイをどのくらいの頻度でクリーニングに出していますか?
結ぶとき手で何度も触るし、一日中顔の近くにあるし、ランチを食べる時もつけたままのネクタイ。
実際は相当汚ないはずですが、「なんとなく薄汚れたなと感じたら出す」人が圧倒的では。
顔のすぐ近くにあるのでネクタイは意外と人に見られています。
垢で薄汚れていたり擦り切れそうなほど傷んでいたりすると、それだけで印象が大幅ダウンします。
なるべくならいつもキレイにしていたい・・・でもクリーニング代が。
クリーニング大手「白洋舎」さんの料金表を見てみますと、「400円+税」。
「あんな小さな布が400円なんて」と納得出来ない気持ち、わかります。
でも、自分で一回洗ってみましょう。
そうすればその料金の理由がわかりますから。
●楽勝かと思いきやラスボス並の強敵
「じゃぶじゃぶって洗って干してアイロンかければ終わりでしょ?」と思ってちゃいけませんよ。
ネクタイの洗濯はひじょーーーに難しいんです。
まず、素材の問題。
シルクが多いですかね。あとはポリエステル、レーヨンとか。
てろてろ素材というのは洗った後のシワがなかなか消えなくて大変なんです。
しかも高温のアイロンは使えないですし。
そして形の問題。
ネクタイってひっぱると微妙に伸びますね。
バイアス(斜め)に裁断してあるからなんです。
ネクタイは複雑にねじって結ぶので、結んだときシワができないようにするためです。
どんな形にも柔軟に沿うバイアスは、洗ったとき変な力がかかるとてきめんに型くずれします。
またネクタイの中に入っている芯地は、本体に固定されていないものもあります。
洗っているときにその芯地がずれてしまうと元の位置に戻すのは難しいので大変なことになります。
さらに色落ちの危険も。
そもそもネクタイは水に入れて洗うことを想定されていないので、簡単に色落ちするものが多く存在します。
そのネクタイだけならまだしも、他のものと一緒に洗っていたりしたら大惨事です。
洗う前に綿棒に洗濯液をとり、目立たないところをこすって色が落ちないか確認してください。
●ポンポン放り込んじゃダメ、ゼッタイ。
ここまで読んで「やっぱり家で洗うのやめよう」と思った方が8万人くらいいらっしゃるかと思います(ウソ)。
でももし家に「万が一のことがあっても後悔しないほど使い込んだ」ネクタイがあれば試しにやってみるのも悪くないかもしれません。
400円節約してランチをコンビニ弁当から海鮮丼にするくらいのことはできそうです。
夫のネクタイの中からだいぶ薄汚れているこの3本をチョイスしてみました。
一番右がシルクで芯地がしっかりしているもの。
真ん中の素材は不明、生地は複雑な織りで厚みがあるものの芯地が薄い。
左は素材不明、織りが厚く一番分厚いしっかりした生地。
洗濯桶にホームクリーニング用洗剤を入れた洗濯液を作りました。
まあいいやとりあえず洗おう。えいっ
あーあ、やっちゃった。。。
コレやっちゃダメ、ゼッタイ。
形が崩れて一本の紐のようになってしまいます。
ここからリカバリーするの、ホントに大変。
慌てて救出し、キレイに折りたたんでもう一度洗い直し。
そして脱水。ネットなどには「手で軽く押さえつけた後タオルなどで水気を取る」とありますが、それでもまだびっしょりです。考えた結果、いいものを見つけました。
ブラジャー用洗濯ネット。
折りたたんで3つ収納するとピッタリ。
このネットはプラスチックの枠が入っているので中の物がつぶれません。
これなら洗濯機で脱水にかけても型崩れしません。
●干すときから勝負は始まっている
無事洗濯機で脱水できたので取り出して干してみます。
一番ダメージがなく出てきたのが芯地しっかりのシルク。
一番不安な感じになったのが芯地が薄い織りのやつ。
よれっとしてもともとの折り目も分からなくなり、中の芯地がぐしゃぐしゃになってしまいました。
ネクタイの洗濯では芯地の状態がポイントのようです。
芯地がしっかりしていれば、表面の生地が柔らかくても形を保ってくれます。
それらを形を整えて干します。
このときぼーっとしていてはいけません。
いわゆる「手アイロン」てやつで、手でパンパン叩いて洗濯じわを可能な限り伸ばしていくのです。
最後アイロンで何とかしようと思っても、乾いてしまうと思い通りにはなりません。
濡れているうちに形を整えるのがコツです。
●最難関、アイロン仕上げ
乾いたら、いよいよアイロンをかけます。
わかったー、ジュッ。
コラぁぁーーーーー待てぇぇぇい!!!
当て布、当て布して!
そうしないと表面がテカっちゃったり、最悪溶けちゃったりするから。
ワタシの自慢、我が家の強力アイロン・ティファールのアルティメット400
熱が効率よく届くのと大きさから、アイロンの当て布には手ぬぐいがベスト。
スチームはガンガンに効かせましょう。
むしろ、アイロンで押さえつけずに、少し浮かせてスチームだけでアイロンする感じ。
なぜならアイロンの重みでネクタイがぺっちゃんこになってしまってみっともないから。
ネクタイってペラっとしてないですよね。少しふっくらした厚みがあります。
これが結んだときの形に関わってくるので、間違ってもギュウと押さえつけないでください。
新聞紙を筒状に丸めたものをネクタイの中に通してアイロンすると上手にかけられるそうです。
(たまたま今回はどのネクタイもあちこち縫ってあって中に通すことはできませんでした)
スチームをかけたら熱いうちに再び気になるところを手で補正。
細かいシワなんかも熱いうちに手アイロンで挟むと結構キレイになります。
そして出来上がり。
遠目で見るとなかなか上手にできましたね。
やっぱりコレは少しシワが残りました。
全体にフニャッとしてしまったので、次からはクリーニングに出します。
生地が分厚いやつは洗濯がうまくいってもアイロンが難しい。
なかなか熱が通らなくて、何度もやっていたので一部分テカってしまいました。
あと、たぶん少し色落ちしましたね・・・。
一番うまく出来たのがシルクの芯地しっかりさん。
クリーニングとほぼ遜色なくできたように思います。
●まとめ
・ネクタイは基本的に洗濯には向かない。
・クリーニング屋さんのネクタイ料金にはそれなりに理由がある。
・時給で考えるとクリーニングに出した方が安い。
・どうしても洗いたい人は手洗い可のネクタイだけ買うようにする。
>>>レントゲン読影サービス Dr.LOUPE<<<