こんにちは、ルーペちゃんです。
前回の「登山を趣味にしたい【1)こころざし編】」続きです。
高尾山ひとり登山をしてみたルーペちゃん、いろいろと「お間違い」をやらかしております。
登山行程をご紹介しつつ、反省点を【ダメ出し】として指摘していきます。
●初めての高尾山、初めてのひとり登山
夏休みのある日、娘と、ニューヨークから帰国している姪が富士急ハイランドに行くことになりました。
最近とみに三半規管の老化が激しいルーペちゃんは、当然、そんなところに行くつもりはサラサラありません。
しかし、ちょっと待てよ。。。富士急。。。山梨。。。中央線。。。
気づいたのです、「途中で高尾山駅通るな!」と。
高尾山と言えばミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポンで三ツ星を獲得した、設備が超〜整った超〜初心者向けの山。
山の教科書の1ページめに載っているような初歩中の初歩の山。
都内の小学生はほとんどが遠足で登るという子供にも優しい山。
頂上にまでトイレが完備されている、親切な山。
ロープウェイもリフトもどっちもあるので、歩くのにくじけても帰ってこれる山。
これなら私が登れないはずないっしょ!とばかりに
意気揚々と中央線高尾駅で娘たちに別れを告げ、京王線高尾山口駅から頂上を目指しました。
ちなみにこのとき午後1時過ぎ。
【ダメ出し①】初めて行く山に午後から登るなんて、すでに山をなめくさってます。
何時間かかるか分からないですからね!
●下調べゼロでルートを選ぶ
2015年にリニューアルしたばかりの綺麗な高尾山口駅(隈研吾建築!)に降り立ち、5分ほど歩くとロープウェイの駅に着きます。
そこが登山道の始まりです。
駅前に登山道の地図が掲示してあります。
1号路〜6号路、さらに稲荷山コース、と7本ものルートが表示されています。
どの道を行ったらいいものか迷ってしまいました。
後から知ったのですが、それぞれの道はところどころで連結しており、組み合わせることで様々な変化に富んだルートを自分で組み立てることができるのです。
ちゃんと研究してくればいいのに、思いつきで出かけるからもう。。。
それぞれのルートも、歩行距離と歩行時間は書いてあっても難易度的なものは書いてありません。
迷った末、せっかくなら舗装されている道よりも本格的っぽい登山道を行こうと、「稲荷山コース」(3.1km/1時間半)を行くことにしました。
【ダメ出し②】初めて行く山で(結果的に)一番難しいコースを選択するこのずうずうしさ。。。
●高尾山といえども普通に山!
稲荷山コースはロープウェイ駅のすぐ左の小さな階段を登るところから始まります。
「えっこんなところから?」と思うほど小さくて目立たないです。
しかもこのコースへ向かう人が全然いません。
とても心細いのに、まるで「私ベテランです、こんな道何度も通ってます」って顔をしたがるのが私の悪い癖です。
態度だけは堂々と、そして勢いよく早足で歩き始めました。
【ダメ出し③】ひとり登山で気をつけなければならないのは、スピードが速くなりすぎることと、休憩を取らないことです。
木の根が露出した道は、最初の方は傾斜がきついこともあって、なかなかに体力を奪われます。
人気の高尾山なのに、登ってくる人も下ってくる人もおらず、ただひとり黙々と静かな雨の山を歩く。。。
正直不気味でコワい!
蜂が出たら、熊が出たら、心筋梗塞を起こしたら、崖下に落下したら、などあらゆる不測の事態を考えながらビクビク歩き続けました。
ちなみにこの日の天候は曇りときどき雨。
山には全体にしっとりと霧がかかり、雨がやんでいても湿気で身体が濡れるほどです。
私が持っているガイドブックには「稲荷山コースは滑りやすい」と書かれています。
霧雨が降る日にはどんなことになるかというと、こんな感じです。
お足元が悪うございますな〜。
幸い尻もちをついたりはしませんでしたが、何度かツルッとしてヒヤッとすることはありました。
だいたい行程の半分のところにある「新宿まで見渡せるあずま屋」にようやくたどり着いたものの、
新宿どころか隣の山すら見えなくなりそうな最悪のコンディション。
ただ、あずま屋を過ぎてからは下ってくる人とすれ違うようになりました。
中にはぬかるみだらけのこのコースをスニーカーで難儀しながら下っている人もいて、
その様子を見ながら「登山靴履いてきてよかった!」と心のなかで思いました。
ちなみにこの分不相応に立派な登山靴は、昨年アメリカに行ったとき近所のガレッジセールで1ドルで手に入れたもの。
その家の息子さんが1回しか履いていない靴だそうで、奇跡的に私の足にぴったりでした。
Timberlandの革靴ですよ〜得したな〜へっへっへ。
【ダメ出し④】山に登るには心が汚れすぎです。
●いよいよ頂上!の前に。。。
通ったことのない道は遠く感じるもの。
初めて登る山は、歩いても歩いても頂上にたどり着かない気がします。
葉っぱもこんなに濡れるほど湿度の高い状態で、汗が滝のように流れ落ちます。
汗をぬぐうタオルが絞れるほど汗をかいたのは久しぶりです。
【ダメ出し⑤】山で汗をかきすぎると身体が冷えてしまいます。脱水症の危険もあります。
やはりペースが速すぎたためでしょう。
もう来なきゃよかったと思い始める頃、ようやく頂上周辺の標識までたどり着きました。
そしてあとちょっとだ頑張ろうと思う気持ちがへし折られる光景を見るのです。
はい詰んだ!
霧で上まで見えないのがまたなんというか。
ここまで来て最後階段かよ〜と膝がヘナヘナしました。
あとで知ったところ、200段あるそうです。
休み休み、ゆーっくり登りました。
周りに人がいなくて良かったと、ここで初めて思いました。
●頂上、そして下山
ヘトヘトのヨレヨレになって頂上にたどり着きました。
ベンチに腰を下ろすとしばらく放心状態、落ち着いてからおにぎりを2つ食べ、やっと人心地がつきました。
それにしても周りの人たちはみんな軽装だし元気そうだし、一体どんなコースで来たのよ!と八つ当たりしたくなります。
まるっきりデート仕様のカップルとか、ビーチサンダルの人とか、街着の人の方が多いです。
ワタシ的には登山としての達成感があったので、「高尾山頂」の碑の前で自撮りしたかったのですが、
周囲の目が気になってできませんでした。
さすがにこの歳でひとり自撮りは恥ずかしい。
↑たぶんロープウェイで遊びに来たカップル。
そういう人らに限って何分もずーっと自撮りしてる。。。
30分も休んだでしょうか、さてゆっくり下って行こうと立ち上がると、ズボンがとんでもないことに。
腰から太ももにかけてビッショビショ。
ゲッなにこれ!
いやなにこれじゃないよアンタの汗だよ。
下半身にまでこんなに汗をかいていたのです。
【ダメ出し⑥】山で着るものは汗が乾きやすい化繊で、というのは山のイロハです。
ワタシこの日は上下ともコットン素材で登っていました。
それだけ見ても、山のド素人であることはバレバレです。
恥ずかしさもあって、下りはとにかくスピード重視。
上りでこれだけ苦労したから下りはオマケとばかりに一番ラクな道で帰りました。
1号路は高尾山薬王院の表参道でもあるので、お参りの方たちもたくさんいます。
高尾山といえば天狗。
道は全部舗装されています。
舗装路の歩きやすさをありがたく噛み締めながら、途中ところどころでお参りし、リフトに乗って帰りました。
そして山登りの後の楽しみといえば温泉。
駅に隣接する「京王高尾山温泉」に吸い込まれました。
2015年にできたばかりのここは、お風呂の種類が多くて休憩所も充実していて、大変気に入りました。
何より山を降りてすぐ、駅の隣にこんな温泉があるなんてありがたすぎます。
もっと家が近かったらしょっちゅう通いたい「苦行→極楽」コースです。
ひとっぷろ浴びて、レストランでビールと餃子をつまみ、休憩所で1時間ばかり睡眠。
20時には家に帰ることができました。
●次はどの山
久しぶりの山登りにもかかわらずひとりで登れたことに、ちょっとだけ自信がつきました。
高尾山はむしろひとりで登っていた人がかなり多くて、なるほど「ちょっと大規模な散歩」くらいの感覚なのでしょうか。
ただ、知らない山をひとりで登るのはまだまだ荷が重すぎます。
今月末には、山登りのベテランの知人が秩父に連れて行ってくれるので色々と教わって来ようと思います。
「趣味は登山です」と言えるのはまだまだ先のことですね。
ルーペちゃんでした。
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