Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

はじめまして、築地果汁創作所です

●はじめまして、築地果汁創作所です。

こんにちは、ルーペちゃんです。
今日は弊社の関連会社が手がける新しいお店をご紹介します。
9月25日に開店した「築地果汁創作所」です。

築地にコールドプレスジュースの店舗を開きました。
創業80年の老舗果物店「ハヤシフルーツ」さんとの提携により、
上質な野菜・果物などの素材を季節を問わず調達できることが強みです。
質の高い素材を使った、専門店ならではのコールドプレスジュースをご提供いたします。

皆様の健康をお守りする」というドクタールーペの企業理念追求の一貫として、
品質にこだわったコールドプレスジュースをご提供し、皆様の健康に貢献したいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

●お店の紹介

場所は築地の場外、にぎやかな通りから1本離れた「玄人(くろうと)通り」と呼ばれる静かな通りにあります。
築地のお買い物で疲れたとき、ちょっと一休みするには最適の場所です。

外観はとってもポップで、色鮮やかな看板が目印。
インスタ映えするのでぜひお店の前で写真を撮って載せてくださいね☆


店舗ではレギュラーメニューとなる9種類のコールドプレスジュースを、注文をいただいてからその場でお作りします。


また、季節ごとの野菜や果物を使った店舗限定のスムージーやフルーツジュースもお楽しみいただけます。

栄養士がメニュー開発に携わっていますので、栄養バランスや食材の合わせ方にも様々な工夫があります。
味を確認してから購入したいというお客様は、テイスティングも可能ですのでスタッフまでお気軽にお伝え下さい。

●お店のスタッフに聞いたこと

ルーペちゃんは先日お店に遊びに行って、スタッフの皆さんにおすすめポイントなどを聞いてきました。
力説していたのは、「さすがのハヤシフルーツ、素材が素晴らしい!」ということ。
気象条件や季節にかかわらず品質にブレがなく、必ず一定のクオリティの素材が届くそうです。


そんな最高の素材で作ったコールドプレスジュースは、今までの”よくある野菜ジュース”の印象をくつがえす、
透明感のあるすっきりした、身体にしみわたる味でした。
野菜ジュースがこんなに美味しいなんて、びっくりしました。
(ルーペちゃんは9種類全部飲み比べしましたので、別記事でコンプリートした感想をお送りしたいと思います。)


意外な話として、「スタッフに野菜嫌いが多い」ということも聞きました。
ジューススタンドで働いているのになんで?
ところが、「野菜嫌いなスタッフたちが、お店のジュースは飲めるんです。」とのこと。
特にセロリが大嫌いなあるスタッフは、セロリがたっぷりはいったコールドプレスジュースがお気に入りだとか。
セロリの味がしないわけではない、むしろセロリ感たっぷりなジュースなのに、嫌いな人が好んで飲むジュース。
不思議な話ながら、このジュースの底力は体験しているので、納得でした。

●どうぞよろしくおねがいします


一般的な野菜ジュースを想像していると大きく裏切られる、初体験の味です。
加熱処理された野菜ジュースとは全く別の、生の迫力を感じます。
飲み会が多く、仕事も忙しく、体調不良を感じやすい12月。
コールドプレスジュースで体調をリセットしてはいかがでしょうか。
年末の築地買い出しの折にでも、ぜひお寄りください。
uber eatsではデリバリーも行っております

築地果汁創作所

〒104-0045 東京都中央区築地6丁目24−7
月〜金 09:00〜16:00
土 11:00〜15:30
日・祝 定休日
03-6264-7118

 


歯ぎしりで歯を失ったルーペちゃんから伝えたいこと

こんにちは、ルーペちゃんです。
祝・うなりくんゆるキャラグランプリ優勝!
祝・チバニアン内定!
とうとう時代が千葉に追いついてきたようですね。フフッ。
ルーペちゃんが過去に書いた成田をぶらり散歩した記事もぜひ。
秋の小旅行(後編)成田山表参道で鰻を楽しむ」(2014年12月6日)

●歯、だいじに!

そんな祝賀ムードに水を差すような話題で申し訳ないのですが、
私、先程歯を抜いてきたばかりでまだジンジンしています。
親知らず以外の歯を抜いたのは初めてです。
もちろん一抹の寂しさは感じますが、この歯とはかなり関係をこじらせていたこともあり、
スッキリした気持ちの方が大きいかも。
悪い男と別れた後ってこんな気持かしら。

今日はそんな”彼”との付き合いから学ぶ、「歯の守り方」についてお話します。

●神経を抜いた歯に起こる「歯根嚢胞」


”彼”がいたのは上の前歯、第2小臼歯と呼ばれる、中心から5本目くらいにある歯です。
そもそもは20年位前に虫歯の治療で神経を取ってしまった歯でした。
神経を取ったことについて当時は「歯が痛くならないなんてラッキー」くらいの気持ちでした。
長いことその状態で頑張ってくれていましたが、2年前の夏、突然周囲の歯茎が腫れて痛みを持ち始めました。

1軒目の歯医者さんに診てもらうと「抜く以外ない」とのこと。
歯根膜という歯と骨をつなぐ組織が溶けてしまっていて、歯を支えられないというのです。
このように歯の根っこにできる嚢胞のことを「歯根嚢胞」といいます。
私のように過去に神経を抜いた、歯髄のない歯に起こりやすいそう。
レントゲン写真を見ると、たしかに歯の根っこのあたりに黒い影が占めるスペースがあり、
そこが溶けてしまっていると。

諦めきれなかったのでセカンドオピニオンをもらいにもう1軒訪ねるも、同じ結論。
なんとかならないかとネットで歯医者さんを探しまくり、最後の望みをかけて
面倒見の良さそうな先生を見つけ出しました。


いつかブログに書きたいと思っていたほどそれはそれは丁寧で優しい先生なのです。
たとえば、私が待っている個室に入るときは毎回カーテンをシャーっと開けて直立不動
そこから90度の最敬礼で「よろしくお願いします」と挨拶してくださいます。
衛生士さんたちにも私たち患者にも常に敬語、衛生士さんがバキュームしたり器具を渡したりしてくれるとその度に「ありがとうございます」と声をかける。
・・・なんていい人!

もちろん治療も懇切丁寧です。
私の壊滅的な”彼”の状態を見て「うーん・・・」とうなりながらも、先生は「なんとか残してみる方向で」と言ってくださいました。
そこから何ヶ月も通院し、歯髄や歯根を丁寧に掃除・消毒してもらいました。
”彼”は歯髄をぎりぎりまで削り取ってあるので、形状としてはうすーい筒状なのです。
喩えるなら、ヨックモックのシガールをアイスクリームにブスっと挿してあるような状態なのです。
・・・それはそれで美味しそうだな!

最初のうちは、掃除を始めると筒の中からどす黒い血とも膿とも言えない気持ちの悪いものがどふっと出てきました。
治療を続けるうち、それが少なくなるとともに、レントゲンに映る黒い影も小さくなっていきました。
半年ちょっと通ったでしょうか、いよいよ仮歯をつけてひとまず治療終了となりました。

●歯ぎしりがやばいらしい


治療終了とはいっても、今日に至るまで何度か歯茎が腫れたり痛んだりが繰り返されました。
先生いわく、「原因は寝ているときの歯ぎしり」とのこと。

「あなたは寝ているときにかなり歯ぎしりをしているはずです。
なぜならこんなに歯が削れて頭が平らになってしまっている
さらにいくつかの歯にはひびが入っている
歯茎が痛むのも、歯ぎしりで歯茎に力がかかって歯根膜が炎症をおこすから。
このままこの状態を続けると、ひどい場合は次々と歯が抜けていってしまいます。」
時々起こる前頭葉の頭痛や肩こりもこの歯ぎしりが原因ではないかと。

((((; ゚Д゚)))ガクブル なんと恐ろしい!
早速、歯ぎしりによる噛み締め緩和のため、マウスピースを作りました。
(保険適用で5,000円ほどです)

上の歯にパカっとかぶせます。
最初はちょっと違和感がありますが、「歯が砕ける」恐怖を思うとはめて寝ることくらいなんでもありません。
10年前にもマウスピースを作ったことがありますが、それは歯の部分だけカバーするものでした。
今回の方が歯茎もカバーしてくれて安定感があり、大きいのに違和感はこちらの方が少ないです。

必ず毎晩はめて寝ています。
マウスピースをつけた歯は虫歯になりやすいので、寝る前は徹底的に口の中をきれいにします。

こちらが私の就寝前オーラルケアセット。
①普通の歯磨き(最低10分)
②デンタルフロスで歯間掃除
③マウスウォッシュで消毒
④マウスピースにフッ素ジェルを塗ってからはめて寝る

●頑張ったけれども力尽きた”彼”

こんな風に頑張ってはおりましたが、なにせヨックモックのシガール状態の”彼”。
やがて歯根にヒビが入って割れてしまい、過去最高の辛さの歯根嚢胞の炎症が起きました
2週間ほど歯茎の痛みと頭痛とめまいと副鼻腔炎、諸々の体調不良を耐え、
ようやく歯医者さんを受診できた今日、即決で抜歯を決めたのでした。


ビックリするほどあっけなくぽろりと抜けた”彼”、先生によると
「ヒビが入ったところから歯根膜がなくなり骨から剥がれていたので、こういう歯は抜くのがカンタンです。」
そんな歯を一生懸命延命してくださった先生に感謝します、と言うと先生はさらに
歯としては大往生ですよ。いろいろあったのによく頑張ってくれました。

あーーーーーー!!!先生が優しすぎて泣けるんですけど!

●歯を失って


歯を失う原因は虫歯や歯肉炎ばかりだと思っていました。
今回のケースも、始まりは虫歯治療からではありますが、「歯ぎしり」が原因で
こんな結果になるとは思ってもいませんでした。
ちょっと前に歯が欠けた際にも先生から「歯ぎしりでヒビが入っていた歯だから」と言われていました。
歯ぎしりが歯茎や歯に与える影響の大きさに驚いています。
思い当たる方、保険で作れるのでぜひマウスピースを!早めが肝心!

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あの美しい人に花束を

こんにちは、ルーペちゃんです。

今日は本当は愛媛編の続きを掲載するつもりでしたが、

急遽取りやめてこの文章を書いています。

 

6月22日、フリーアナウンサーの小林麻央さんが乳がんのため亡くなったことが

本日ご主人の市川海老蔵さんから発表されました。

34歳、小さいお子さん二人を遺しての、あまりにも早すぎる死でした。

 

現役キャスター時代の彼女については、正直あまり印象がありません。

失礼ながら何年かしたら活け替えられる”華”的な存在なのだろうと思っていました。

ただ、子供のような真っ直ぐな目でひたむきに人の話を聞く姿勢が好ましく、

テレビ界には珍しい、邪気や邪心のない純粋な人だなと思っていました。

 

歌舞伎界の名門のプリンスとご結婚なさって、ああいう純粋な人には大変な世界だろうけど

幸せにお暮らしなのだろうと思っていたところに、乳がんの公表。

しかも病状は極めて深刻。

病気を隠してひっそりと最期を迎える道もあったかと思います。

でも彼女はそうしなかった。

テレビに出ていた人なら絶対に公にしたくないであろう、こちらが見るのをためらうほど

生々しい闘病中の姿を、彼女は当然のようにごく自然に、ブログに掲載しました。

そして、ブログの題名「kokoro」そのままに、まるで親しい友だちに語りかけるかのように、

自分の正直な心情を綴りました。

時折弱音や悲しみが見え隠れするものの、それはほんのわずかで

様々な感情を、必ず前向きな明るい言葉でていねいに包んであるのでした。

その美しい言葉の数々は、彼女のように辛い病状に苦しんでいる人のみならず、

健康に過ごしている私たちにも大きな感銘を与えました。

なんて強い、強い人だったのだろうと思います。

 

ブログから伝わってくるのは、穏やかで淡々とした日常。

亡くなる数日前であっても、変わらぬ明るさ。

実際の彼女の生活は壮絶だったに違いないと思うと、その明るさに驚きます。

人は、楽しいから明るくなるのではないのですね。

明るくふるまっているから楽しくなるのです。

彼女のブログからはさまざまなことを学びとれます。

 

小林麻央さんも毎年きちんと人間ドッグを受けていたのに、ということで

ときどき「健診を受けても病気が見つからないこともあるし健診は意味がない」

などという趣旨の文章を見かけることがあります。

しかしそれは完全な間違いで、健診でガンが見落とされる可能性と、

自分がガンにならない可能性を混同しているだけです。

あなたが人生という道を歩くとき、その道に落ちているすべての石を拾うことはできませんが、

つまづいたら大怪我をするかもしれない危険な石を取り除くことはできるのです。

 

弊社の読影ドクターは、すべて実際に病院で診察を行っている臨床医です。

ドクターたちは自分の病院で診察を行いながら、残り少ない自分の時間を読影にあてています。

アキコ先生などは、起きている時間は全部診察と読影にあてていると言っても過言ではないかもしれません。

ドクターたちが自分の時間を犠牲にしてまでも必死で見つけようとしているものは、

あなたが病気であるという証拠ではなく、あなたが健康であるという証拠なのです。

だから、怖がらないで健診に行ってみてください。

 

小林麻央さんが命とひきかえに私たちに伝えてくださったもの。

健康の尊さ

明日がある歓び

周囲への愛

どんなときも明るく

小林麻央さんの人生に拍手を送ります。

心よりご冥福をお祈りいたします。

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“オルソケラトロジー”は近視の娘を救うのか?

●結局メガネ作りました

こんにちは、ルーペちゃんです。
小5の娘は、3月からメガネをかけはじめました。

視力回復トレーニングで眼筋ストレッチ」なんていう記事にも書きましたが、トレーニングの甲斐なく娘の視力は下がり続け、もうメガネがないと黒板が見えないと強く訴えるので、観念して眼科を受診し、メガネを作りました。
高学年になってメガネをかけ始めた同級生も多く、そういえば自分自身も初めてメガネを作ってもらったのは小6のときだったなぁと思い出しました。
しばらくは「黒板がよく見える!」と嬉しそうに話していたものの、ある日びっくりすることが。

娘の学校から眼科検診の結果が返ってきました。
「眼科受診のおすすめ」という題のその手紙には、娘は矯正視力、つまりメガネをかけていても基準値を大きく下回る視力なので眼科を受診してください、とあるではありませんか。
2ヶ月前にメガネ作ったばかりだっていうのに!
レンズ買い直しか!いやその前に娘の目は大丈夫なのか?!

●近視のメカニズム

そもそも近視とはどういう状態なのでしょうか。

目に入ってきた光は角膜と水晶体を通り屈折して網膜に像が映し出されます。
目はピントを合わせるために水晶体の厚さを調節しています。

正視では近いところを見るときは点線のように水晶体がふくらみ網膜にピントが合います。

(この説明をするために十数年ぶりにパワポで図を作りました。ヘタはご勘弁。)

眼軸の長さが長すぎると、遠くを見たときに水晶体を薄くしても網膜上でピントが合わず、網膜の手前でピントが合ってしまいます。

このような近視を軸性近視と呼びます。大部分の子供の近視は軸性近視なのです。

眼軸の長さは成長に伴って伸びていくものですが、角膜・水晶体の屈折力は眼軸の長さが延びるとともに弱くなっていき、ちょうどいいバランスを取るようになっています。
眼軸の長さ、角膜や水晶体の屈折力のバランスが崩れると近視・遠視になるのです。
成長期に近視になる子供が多いのはそういうわけです。

●日常生活の不便


メガネは常にかけ続ける必要はありません。
昭和の子供である私が昔よく親に言われたのが「かけたりはずしたりすると度が進む」ということ。
実際はそのようなことはなく、必要なときにかけはずしすればよいとのこと。
それが原因で近視が進むことはないそうです。

とは言っても、実際に娘の目が悪くなって分かりましたが、メガネをかけたくなるシチュエーションは一日中あるのです。
まず道を歩いていても車が見えない、看板や標識、時計が見えない。
「あれ何て書いてあるの」と聞かれることもしばしば。
テレビが見えない。
バスの行き先表示が見えない。
一日中かけていたいという本人の気持ちは非常によくわかります。

じゃあコンタクトかというと、まだ管理ができなそうだし、角膜を傷つけるおそれもあり、手を出す気にはなりません。
お医者さんでも、小学生へコンタクトをすすめることはほとんどなく、早くても中学生からだそう。

●角膜に寝グセをつけるオルソケラトロジー

最近注目されている近視矯正技術に「オルソケラトロジー」というものがあります。
この技術自体は40年以上前から存在していましたが、矯正用のレンズを厚生労働省が2009年に高度管理医療機器として承認したことから一気に注目度が高まっています。
特に、子供の近視抑制・矯正に効果が高いと言われています。

就寝時にコンタクトレンズを着けると、特殊なカーブのコンタクトレンズが角膜のカーブを矯正します。
日中は裸眼で過ごせますが、コンタクト装着をやめると角膜も元に戻ります。
要は「角膜に寝グセをつける」ということですね。
子供の方が効果を得やすいのは、角膜が柔らかくクセがつきやすいからです。

毎日寝る時にコンタクトをつけて寝る、ということのハードルがどれほどのものかわかりませんが、「就寝時にマウスピースを付けて寝る」歯科矯正をあっさりと挫折した娘なので一抹の不安は残ります。

しかし現在日常生活で感じている不便のあれこれが寝ている間に解消されるとなれば、いやでも食指が動くというもの。
ちなみに費用は年間10〜20万程度
必要に応じてレンズを作り替える必要があり、都度費用が発生します。
安くはないけど思っていたほど高くもないです。
歯科矯正と同じくらいですね。

あまりにも不便が続くようであれば、オルソケラトロジーのことも検討に含めたいと思っています。
しかし、歯だの目だの、今の子はメンテナンスにお金がかかりますね〜。

参考:
・「近視のはなし」監修 帝京大学医学部 眼科学名誉教授 丸尾敏夫
「眼鏡っ子に朗報? 就寝中にコンタクトすれば近視改善」NIKKEIプラス1

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ルーペちゃんの姪っ子、ニューヨークで手術する(2)

こんにちは、ルーペちゃんです。

昨年末、「ルーペちゃんの姪っ子、ニューヨークで入院する」という記事で、ニューヨークの病院事情をご紹介いたしました。
私としては姉からもらった情報を右から左へ流しただけの非常にらく〜な仕事(らく言うな)だったわけですが、これが意外にもなかなかのバズり方を見せまして。
”入院一泊400万円”の衝撃がみなさまの心を掴んだのでしょうか。
ほんとにねえ。。。日本では考えられない料金ですよ。
そんなことではおちおち病気にもなれないはずなのに、多くのアメリカ人の生活習慣を見るに、そんなに健康に気を遣っているようには思えないのがまた不思議です。
国民皆保険の日本人の方がよっぽど食生活や運動に気を遣って過ごしているような。。。国民性の違い?

さて姪の病状ですが、前回緊急手術の後、幸い何事もなくすぐに日常生活に戻れました。
しかし、あれはあくまで膿を取るだけの緊急手術
膿んだ病巣の炎症がおさまったところで、年明けに病巣そのものを摘出する手術を行い、無事終了しました。
現在は普通に学校に通って元気にしておりますのでご安心を。

今回の手術に関して、姉がまたレポートを送ってくれました。
緊急で何もかもあたふただった前回に比べると、今回は予定が分かっていただけに落ち着いて色々観察できたようです。
(前回も写真なんか撮ってる場合じゃなかったでしょうに。。。ありがとね>姉)

姉のレポートを元にルーペちゃんが再構成して記事にしましたが、
一人称は姉のままなのでそのつもりでお読みください。
では、「滅多に見られないニューヨークでの手術・入院事情パート2」を、どうぞ!

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病院のロビー


突き当たりが受け付け。
ここで名前を言うと今日の手術の予定時間、場所、保険会社の登録場所を教えてくれる。
お見舞いに来た人はここでビジターの名札を作ってもらう。
入った時間や場所、お見舞いする人の情報などバーコードで管理。
24時間オープンしている。
病院内は至る所に監視カメラがあるし、道案内のボランティア?の人達もいる。


お土産屋?さん。
お見舞いの品はバルーンやカードが一般的。
(ルーペ註:お見舞にお花が禁止されているのは多くの日本の病院も同じですね(衛生面から)。にしても病室にバルーンを持っていくというのはいかにもアメリカっぽい感じ。でも退院するとき荷物にならないからバルーン、いいかも。)

前日から病院より3回ほど電話あり。
時間、場所、0時以降は何も口にしないなどの注意事項の確認。
その他アレルギーや、飲んでいるサプリや薬の確認、過去の疾病歴、現在の健康状態、お通じ状態からタバコ、妊娠まで、事細かく聞かれる。
喫煙、妊娠を聞かれだ時は『??娘はまだ15歳なんだけど』もしかして歳勘違いしてるのかと思って聞いたら、笑いながら『うん、うん、わかってるんだけど、念のためね!』と。
アメリカは未成年の飲酒、喫煙、妊娠が多いからですね(苦笑)

この病院には娘の病状に対応できる小児外科医がいなかったらしく、他の病院から手術医を呼んでいる。
その先生の病院からも確認の電話が二回ほど。
アメリカ人は時間にルーズだけど、よっぽど確認しないとなんだなあと実感。
逆に言うと、日本人時間守り過ぎの稀な人種

今回も手術前思いっきり反抗的な娘。
ナースに無駄な抵抗を次々に繰り広げる。検尿を『でない』と拒否。手術着に着替えない。
時間が迫る中ナースさんドクターに怒られちゃう💦と焦り出す。
娘は涙を流して拒否る。その後天使のナースさん登場し・・・以下以前の記事ご参照ください。


前回と同じ待合室。
今回はいっぱいで、入った時席が見つからなかった。
1人のおじさんが、すくっと立って席を詰めてくれた。
『どうぞ!君の為に席を温めておいたよ〜』と笑顔。
言う事がセンスいいし、こういう心配で余裕のない状態でもユーモアを忘れないのは尊敬。
『暖かくて心地いいわ、ありがと』と返事。


今回は日帰り手術で入院はしなかったけど、待ってる間ナースがまた食事を勧めてくれた。
やっぱり我々日本人は少食だから、無料だけど(治療費バカ高いけど)こんなもんで。
ステーキとかもあるけど。

手術直前まで娘と一緒にいられた。
執刀医の先生、麻酔医、ナースなど次々に挨拶してくれる。
ここでもユーモアたっぷりの話に和む。
娘からやっと笑顔も出てきた。
娘のブランケットを温めたブランケットに変えてくれたり、細やかな気遣いにも感謝。
娘がぐずってまたスタート時間遅らせた上に、予定より手術が長引き心配したけど、無事成功し終了。
先生から手術の詳しい説明を聞いて処方箋もらい4時間後、その日のうちに帰宅
車椅子を呼んでもらい、車まで送ってもらってバイバイでした。
薬はドラッグストアなどに自分で買いに行く。


術後4日後から学校に行けるという事だったが、あまりすぐに回復とは行かず結局もう一週間休む。
さすがにお腹を手術したので、重たいバックパックを担いで授業毎に教室の移動はとても無理。

痛みがひどく痛み止めをのんでもあまり効かず。
もらった薬の名前をネットで調べたら、モルヒネの成分が入っていて驚いた
日本では認可されていないので、余ったからと日本に持って帰ると大変な事になるらしい
そんな強い薬が効かないって、よっぽど、、、

お花は娘の友達とお母さん達が持って来てくれた。フルーツなども。
クラスの子達が手紙を書いてくれたらしい。

ここに来たばかりの時は誰も知ってる人がいなくて心細かったのに、今は娘を心配してくれる人たちがこんなにいることに感無量。
この皆さんの心遣いに感謝。


一週間後、状態をチェックしに、執刀医の先生の病院に行く。
廊下には色んな絵が掛かっていて、なんだかいい匂い。
『ホテルみたい』と娘。

カーテンで仕切っているのではなく、一つずつ完全個室。
傷口を見ると本当に綺麗で、小さい。
名刺を頂いていたので、先生の名前を調べてみたら、大学で教えたりもする、有名な大先生でした。
喋り方もソフトで分かりやすく、知的で人格者の雰囲気がダダ漏れの方
いい先生に当たって本当によかった。
先生によって手術の値段もピンキリらしいので、さぞかしお高、、、ゲホッゲホッ。

まだ痛みはあるものの、一週間もすれば大丈夫だろうと、OKを頂き終了。
最後にドクタールーペのブログ用に写真を撮ってもらった。

執刀医の先生の病院の外観。他にも違う病院や子供の塾などが入っている。


敷地内にあるプレイグラウンド。小児科だから??


エレベーターホール。


エントランスホール。

今回思ったのは医療従事者のレベルが非常に高いこと
もちろん、場所にもよるので、比較的レベルの高い地区にある病院とそうじゃない地区では全然違うと思うけど。
渡米する前、日本のお医者さんにアメリカに行く事を話したら、留学経験がある先生で、
『アメリカの医者は日本とは比べものにならない程べらぼうに給料が高いんだよねー』と言っていたのを思い出した。

やっぱり明らかに給料の安い場所では、よいサービスは全く望めないし、ホテルやお店も高い給料が払われていそうな所はすこぶる対応がよい。
当然だけどやっぱりお金が高い所にはよい人材が集まるんだなあと。
アメリカは見てわかりやすい。
日本はいくら安いお店でもどこでも一般的にサービスが良いから、あんまり思わないけど。

(ルーペ註:
昨年アメリカに行ったとき、スーパーやフードコートのレジの人たちのあまりの態度の悪さにびっくりしました。
仲間とぺちゃくちゃしゃべりながらレジ打ちをし、ハローもサンキューもないしお客さんと目を合わせることもしない。
すると姉は「安い賃金で働いている人たちは『こんな安い賃金で働いてやってる』っていう意識なんだよ。スマイルはエクストラチャージを取って当然って思っているんだよ。」とこともなげに言っていました。
確かに日本では安い賃金でも高い賃金でも比較的均一なサービス(主にホスピタリティという点)を提供してくれるので、賃金が安いから態度が悪い、高いから態度が良い、という意識を持ったことはありません。
まれにお釣りを放り投げるような店員がいたとしても、すぐにツイッターで晒されるような社会ですし。
アメリカの場合は賃金に差がありすぎるために不公平感が増し、自分の境遇に不満を持つ人が多いのかもしれませんが、やはりいくらなんでも、という気はします。)

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以上、姪のニューヨークでの手術入院は無事に済みました。
海外で見ず知らずの看護師さんやお医者さんたちに大変お世話になり、姪の今後の人生にとっても貴重な経験になったことと思います。
こういう経験をしながら、知らない街が「自分のホームタウン」になっていくのでしょう。
私もまたニューヨークに行きたくなってきました!

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