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ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

【川崎病】を知っていますか?

こんにちは、ペコちゃんです。
先日、甥が川崎病の疑いがあると診断されました。結果は陰性だったのですが、川崎病のことを知らず調べたので、皆さまにもお伝えしますね。実は、年々者数の増えている病気だったのです。

●川崎病とは

名前だけは知っていたのですが、神奈川県川崎市の公害病だとずっと誤解しておりました・・・。小児科医の川崎富作先生が発見されたので名付けられました。

全身の血管に炎症が起こる病気で、4歳以下の乳幼児、男の子、アジアに多くみられ、特に日本での発症率が世界一位。川崎先生は1967年に川崎病の報告を初めてされましたが、それから約50年たつ今でも原因ははっきりとしていません


甥ではありません・・・

●主な症状は

次にあげる6つの症状のうち、5つに当てはまると川崎病と診断されます。

①38℃以上の発熱が5日以上続く。
②赤い発疹が全身に出る。
③唇が赤くなり下がいちごのようにブツブツになる。
④白目の充血。
⑤手足の腫れ、手のひらや足の裏が赤くなる。解熱後に指先の皮がむける。
⑥首のリンパ節の腫れ。

3歳、男子、日本人の甥の該当した症状は①と⑥の2点でしたが、偶然にも診察を受けた医師が川崎病を専門とされている方でした。

症状に不安があると判断され、そのまま一週間の検査入院。結果は陰性でしたが、退院後一週間は自宅安静、一ヶ月過ぎた今でも経過観察をしています。

●年々患者が増えている

1970年以来2年に1回川崎病全国調査が行われているのですが、最新の2015-2016年の患者を対象とした調査のデータがこちらです。グラフでは0~4歳の人口10万人に対する割合で表されていますが、分かりにくいので実際の患者数をお伝えしますね。

1979年は6,867人、流行のあった82年は15,519人、86年は12,847人。その後95年ごろからどんどん増え始め、2005年以降10,000人より減ることはありません

2015年には過去最高の16,323人。2016年は15,272人と減りましたが、依然多い結果です。今年の調査ではどのような結果になるでしょうか。

【川崎病 年次別、性別罹患率推移:「第24回川崎病全国調査成績」特定非営利活動法人日本川崎病研究センター 川崎病全国調査担当グループ調べ】

ちなみに、こちらでは年齢別の患者数が分かります。1、2歳に多く見られますね。

●症状が見られたら早く受診を!

川崎病が多く発症する夏と冬は季節柄風邪が流行していて、勘違いされることが多いです。発疹も突発性発疹とがありますしね・・・ 目の充血や手足の腫れ、舌の発疹は風邪ではみられないものなので、その際すぐ医療機関を受診しましょう!

血管の炎症が進むと、血液が身体を循環できなくなってしまいます。早めの診断、治療が大切です(甥も受診後そのまま入院となりました)。

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