Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

どっちも初耳?「開張足」には「足半」

こんにちは、「たべっ子どうぶつ」でねずみが「rat」と書かれていたことに小さく衝撃を受けたルーペちゃんです。それ食欲わかないわ?。

私の書いた「アジアの男性の背中が強烈に丸まってる件」へのアンサーとしてペコちゃんが先日「背中が丸くなる原因と対策」という記事を書いてくれました。「人種的な問題でアジア人は背中に筋力がつきにくい」とのことでしたが、「そっかーそれじゃしょーがないなー」とこの問題を終わりにしようとした人はいないですね?σ(゜ε゜;)?

アジア人だって背中がピシっと伸びた姿勢の良い人はたくさんいるじゃありませんか。なんとかできるはず、いやなんとかしましょうよ!

●足の裏を意識すると姿勢が良くなる

ルーペちゃんが習っているストレッチのレッスンのことを以前「1時間半のレッスン中1時間は肩甲骨の運動をする」と書きましたが、では残りの30分何をしているかというと、足首から下の運動をしています。まあちょっと盛りましたが遠からずです。

足の裏や甲を丹念に伸ばしたり、足指を使った運動をしたり。ルーペちゃんはレッスン中少なくとも3回以上は足がつってしまうので、普段その辺りを使ってないことがよく実感できます。

ストレッチの先生は「足の指を全部使うように意識して」とよく言います。立つときも歩くときも、足の指をまんべんなく使うようにすると、後ろに傾いていた重心が前に戻ります。そうなるとおのずと骨盤が下を向く位置に戻ります。骨盤が下を向くと背筋が伸びます。そしてアゴが引かれます。

ああっ!!知らない間にいい姿勢になっちょる!!と驚くことになるのです。足裏おそるべしです。風が吹けば桶屋がもうかるのと同じように、足の裏を意識すると姿勢が良くなるのです。

●開張足

先生はこうもおっしゃっています。「現代人の足の裏は危機的状況です」。特に足の裏のアーチが崩れている人が多いそうです。土踏まずがぺったんこなのは「扁平足」であると誰もがよく知っていますが、足の裏のアーチは前後だけじゃなくて左右にもあるってご存知でしたか?

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親指から小指にかけてアーチがあることによって、足裏の柔軟性が保たれ、歩いたときの衝撃を和らげバランスよく立ったり動いたりすることができるのです。

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この横のアーチが崩れてつま先がべったり広がってしまっている状態が「開張足」です。開張足は外反母趾やタコ・魚の目など足トラブルの大きな原因のひとつです。

●足半

開張足は現代人の「足指を使わない姿勢や歩き方」が引き起こしたものですが、昔の人は足指の重要さをよく分かっていたようです。

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さてこれは何でしょう?

ダイエットスリッパでも子供用の草履でもありません。これは「足半」と書いて「あしなか」と呼びます。特徴は、土踏まずの半分までしかない長さと、足指が全部外に出てしまうことです。体の重心の矯正と足指を効果的に使うことで滑りにくく、普通の草履よりも力が入りやすいそうです。

昔の農家さんや力仕事をする人、船員さん、籠屋さんたちなどに使われていました。ちなみに上野公園の西郷隆盛像は、この足半を履いているそうです。
時代考証のしっかりしている時代劇を観ていると、しばしば家に上がるときたらいの水で足を洗うシーンがありましたが、これも足半を履いているため足裏が汚れていたからなのです。

●足半の履き方

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現在の足半は開張足や外反母趾の治療にも使われることがあるほど、足裏の矯正に効果を発揮します。履いてみるとちょっとバランスを取るのが難しくふらつくことがありますが、背筋がピッと伸びて足裏がしっかり大地を捕まえている感じがします。

足半が外反母趾の治療に効果があるという評判が上がったため、ネットで検索すると足半を売っている色々なお店が出てきますが、間違った履き方を紹介しているところもチラホラ見かけます。

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「足指を思い切って全部外に出し、床につける」のが重要なのです。足半が「踏ん張って力仕事をするためのツール」であることを思い出せば納得いただけるかな?

●足裏のトレーニング方法

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足裏を強化するためのトレーニング方法で先生が教えてくださったのが、「タオルトレーニング」。床にフェイスタオルを置き、かかとを床につけたまま足指でタオルをたぐり寄せます。

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これ、見た目よりキツイんですよ。。。タオルの端から端までやると、もう足の裏がつりそうにブルブルします。朝晩一日二回で、足裏強化にとても効果があるそうです。

●まとめ

「姿勢を良くするには、あごをひいて胸を張ってお腹をひっこめて骨盤を下に向けて足を肩幅に広げて腰を伸ばして。。。」と考えることがたくさんあって、何が何やら頭が混乱してしまいます。
ところが「足指を全部使って立とう」と思うだけで自然とそれらのことがいっぺんにできてしまうので、覚えることが一つで済みます。体の精密さに感心するとともに、体というのは全部つながってできているのだなあと今更ながら実感するのでした。小さいけれどもいい仕事をしますよ、足指。

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