「スマホ”まかせ”育児」か「スマホ”活用”育児」か
こんにちは、つい最近「魔法少女まどか☆マギカ」を観てようやく
ネット上で目にするけれど「?」だったセリフの意味がわかったルーペちゃんです。
「もう何も怖くない、私、ひとりぼっちじゃないもの!」とか。
訳が分からない?すいません。
ガンダムで言う、「アムロ、いきまーす!」的な名台詞の言葉遊びのことです。
知らないことで日常生活に一切支障をきたすことはありませんが、
自分が知らないことで盛り上がっている人たちを見るとなんだか悔しくて。
この人一体どれだけネット見てるのかしらってお思いになったかもしれませんが、
子供が生まれる前に比べたらぜーんぜん、見ていないに等しいです。
会社勤めをしていたときは、仕事柄12時間は見ていたのではないでしょうか。
ネット業界では珍しい話ではありません。
大人はそれでもいいかもしれませんが、脳が発達途上の子供が長時間メディアに
さらされることには多くの専門家や医師が警鐘を鳴らしています。
先月のことになりますが、日本小児科医会が
「スマホに子守をさせないで」
というキャンペーンを行う、と発表したことが報道されました。
この件に関するルーペちゃんの意見は最後に述べるとして、
娘がまだ小さいときのことを思い出してみたいと思います。
赤ちゃんや子供連れの親って、道を歩いているだけで色んな人から
色んなことを言われるのですよ。
「自分の嫁や娘には嫌われるから言えないようなことを他人に言って
スッキリしてるだけじゃないか」と勘ぐりたくなるような人もいるんですよ。
やれ暑そうだの寒そうだのから始まって、あれをやったらいいこれをしたらいい
の教育論やら、離乳食やアレルギーのことや、はては私が黒い服を着ていたら
「お母さんがそんな色を着ていたら赤ちゃんが暗い気持ちになる!」とまで
言われたこともあります。
忘れもしない、娘が一歳のとき、ふらりと寄った図書館で、娘が
たまたま機嫌が悪く、大暴れしてしまいました。
そんな娘を見た読み聞かせボランティアの方が、
「この子心配だわー心配だわー、近い将来とんでもないことになるん
じゃないかしら、大丈夫かしら」と一時間以上呪いの言葉を浴びせて
きたときはもう悔しくて悲しくて、泣きながら帰りました。
その後1歳半検診で小児科を訪れました。
70歳近いベテランの女医さんで、近隣住民から絶大な信頼を得る人気の病院でした。
その先生は娘を頭の天辺からお尻の穴までくまなく診てくださったあと、
にっこり笑って
「いい子ですね、お母さん頑張ってますね」と言ってくださいました。
それだけのことで、号泣でした。
どんなお母さんも自分の子供を大切に思っているし、健やかで賢い子に育って
ほしいと思って日々努力しています。
そんなお母さんの普段の頑張りを知らないで、ちょっとの間スマホに子守を
させているのを見て「馬鹿親だ!」と周囲が冷ややかに見る風潮が
生まれることがないよう願っています。
小児科医会のサイトを読むと、本件についてはあくまで長時間の利用や
利用方法の注意喚起・啓蒙であって、「スマホ育児=悪」と糾弾するものではなく、
メディアを上手に利用するための提言だとの印象を受けました。
むしろキャッチーな言葉だけを取り上げて報道されたことで、
小児科医会が提言したいことの真意が伝わらず、
「スマホ育児」という言葉が悪いイメージをもってひとり歩きするおそれが
あるのではないかと思っています。
「スマホ”まかせ”育児」なのか、それとも「スマホ”活用”育児」か、
の問題ではないでしょうか。
ご自分で「ちょっとやらせすぎかな」と思う方はもちろん改善すべきですが、
たまに出かけた電車の中や外食中におとなしくしてほしいときの利用に
関しては、親がルールを決めた上で節度をもって利用することによって、
子供の安全や周囲の理解も得られるのではないでしょうか。
ただこの場合、あくまで「子供」ではなく「親の自制心」が
問われることになるのは、親自身強く理解すべきです。
ほとんどのお母さんにとって、電車の中で2時間歌を歌い続けたり
手遊びをし続けることは不可能です。
育児に疲れた身体を電車の心地よい振動にゆだね、ちょっとだけボーっと
していたいことだってあるのです。