妊婦とアスリート
こんにちは、10年使った掃除機を新調しようと綿密に調査を重ねてとある機種を選定したところ、その日の「ヒルナンデス!」で家電芸人の土田さんがその掃除機を猛プッシュしてくれちゃって、案の定その日から在庫が空になり入荷2週間待ちのルーペちゃんです。
今日はちょっと危険な話題をあえてふってみようかと思います。
先日大ブーイングを浴びた「女性手帳配布問題」、ありましたね。
テレビの街頭インタビューなどで出てくる意見は大半が実施を疑問視して
いましたが、その理由はさまざまでした。
妊娠・出産の問題についてはホントに色々な切り口があって、
社会保障、健康保険、ワークライフバランス、男女雇用・待遇差別、家庭内での役割、
経済問題、個人の主義主張の問題など、今ざっと思いつくだけでもこれだけ出てきます。
色んな状況が許さなくて子供を持ちたくても持てない人、
子供を持たないと決めた人、
いつか持とうと思っている人、
それぞれの立場でそれぞれの状況があるのに、お上が一律に手帳を交付しようと
したことが、反感を持たれた一番の理由ではないかと思います。
「あなたの人生がホニャホニャ」とか大上段に構えるから聞く方も身構えるんじゃないでしょうかねえ。
「フィジカルの問題」に絞って、「妊婦=アスリート」と考えると、論点がもうちょっとシンプルになるような気がします。
年をとってもいつまでも活躍できるアスリートもいるし、意に反して早い引退を余儀なくされるアスリートもいます。
それは本人の心がけもありますが、主には個人差、体力差の問題です。
一般的に、どんなアスリートでも一番輝ける年齢というのは限られた数年であると言われています。
もしその競技で活躍したいなら(=苦労なく妊娠・出産したいなら)それに適した年齢というのは必ずあるよ、とそういう話では。
たとえば私自身の話をしましょうか。
私が娘を産んだのは34歳のときでした。
初産としては決して若くはありません。
わりとすぐ妊娠したのと、自分の体力を過信していたこともあって当初は助産院で自然分娩しようと思っていました。
ところが妊娠後期になると尿にタンパクが出始め、血圧が上昇し、顔が変わるほどむくみがひどくなってきました。
そういう症状が出ていても、「私だけは大丈夫」と根拠のない自信にすがって、血圧を下げるという草を食べたりお灸をすえたりというのんびりした民間療法で過ごしていました。
産み月を迎えて訪れた、助産院と提携している産婦人科で、
「アンタこれもう(自然分娩は)無理」と言われました。
重症の「妊娠高血圧症」(昔でいう妊娠中毒)になっていました。
胎児の心音が弱く、酸欠になっているおそれがあるということで
もう歩いたりするのも危険だからと即入院、翌日帝王切開で分娩しました。
(それでグラビアの仕事から引退したんです。。。笑)
手術後執刀医に「お母さんも赤ちゃんも危険な状態だった」と言われ
背筋が凍り、何事もなかったことに心から感謝しました。
手術後もなかなか血圧が下がらず結局2週間入院し、その後も半年くらいは通院しました。
たぶん私は自分の体にもう少し謙虚でなければならなかったのです。
妊娠するということは、ものすごく身体に負担の大きいイベントであって、
私のように「運動嫌い・ぽっちゃり・年齢高め」の人間が、
「みんなあたりまえにやってることだから」とのんきに構えていてはいけなかったのです。
産まれた娘は幸い健康すぎるほどに健康に恵まれ、むしろこちらが遊びに付き合う体力がなくて、
「かあちゃんがババアでごめんよー」とは思いますが、普段の生活で特に問題はありません。
(娘の同級生のお母さんの中でいつも一番年上という事態には陥りますが)
私の娘が年頃になったら、「早く結婚しなさい」とは言わないでおくつもりですが
「もしあなたがいつか子供を持ちたいと思っているなら」という話はしようと思います。
※ここから先は全くの余談です
先日マツコデラックスさんがテレビで「30前後の女性たちはこれからの
自分の人生設計についてまじめに考えておくべきだ」という話をしていました。
それは要するに「出産のリミットというものは必ずある」という要旨だったのですが
夏目アナはじめスタジオにいた女性たちは食い入るように真剣に聞き入っていたそうです。
これがもし同性の、ママタレ的な方だったり、ご意見番的な方だったり、もしくは
大学の先生などの文化人だったりが同じことを言っていたとしたら、
こんなに素直に聞き入れられたでしょうか。。。
西原理恵子さんの名言、
「男が言っても角が立つ、女が言っても角が立つ、一職場に一オカマ」
を思い出しました。
少子化対策担当大臣は民間起用でオネエがやったらいいんじゃ、とマジメに思った次第。