Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

子供の心の安定のために~親の役割について考える~

皆さんこんにちは。
桜が一気に開花し、今週末は出勤もあり、お花見を諦めている梨子ちゃんです。
山梨は桜が終わっても、桃があるのでそちらを期待しつつ。。。
お仕事頑張ります!

​梨娘から送られて来た甲府の桜

●わかっちゃいるけどムズカシイ

我が家にもサクラサク。
梨乃介が無事中学を卒業、高校に合格しました。
ありがたいことに県外の高校からお声を掛けて頂き、高校でも吹奏楽とマーチングの全国出場を目指したいという息子の希望もありましたが。
残念ながら様々な事情で断念。

シングルマザーである梨子ちゃん、さすがに世の中そんなに甘くないことをこの年になって改めて実感しました。
梨乃介も我が家の事情を理解していたので、考えを方向転換。
県内の県立高校への進学を決めました。
また、息子の所属する吹奏楽部の3年生は全員希望通り第一志望に合格という素晴らしい結果を残すことが出来ました。

昨年のことですが
『受験期を迎えるにあたって親としてどう関わっていくか』
という議題で、保護者を対象にスクールカウンセラーの先生の特別講義がありました。
こちらの先生、梨娘が中学時代本当にお世話になった方で、以前のブログにも書かせて頂きましたが
先生は梨子ちゃんにいろいろなヒントや励ましを下さり、梨娘との関わりを見守って下さいました。
そんな先生の特別講義。
先生の一言一言が懐かしく、また大変だった頃のことが思い出されて胸を熱くしながらの拝聴となりました。
今回は、先生の講義を聴いて思ったことを踏まえ、梨子ちゃんの子育てと照らし合わせながらお話をしていこうと思います。

●3つのポイント

子供の心の安定のために必要なこと
ポイントを3つを教えて頂きました。

①自己肯定感を育てる

  • 叱られてばかりいると子どもは自分に自信が持てなくなる。
    子どもが成長するためには自己肯定感を持つことが必要。
  • 自己肯定感が高い子供は精神的に安定している。

これは梨子ちゃんが梨娘の子育てを通じてまさに大納得!の共感を覚えるポイントでした。
優しく包み込む愛情を持つべき父親に『全否定』されるばかりの辛い経験を持つ梨娘は、この自己肯定感を持てずにいました。
自分の存在自体がなにか悪いことなのではないかと思っていたこともあったようで、心が壊れてしまった梨娘のケアを『いてくれてありがとう』『そのままでいいんだよ』という気持ちを基本に接してきました。
現在は本当に元気になり、少しは自分に自信が持てているようで、世界遺産検定やニュース検定、漢字検定などの取得を頑張ったり、進学を目指して前向きになっています。
優しさをもって受け止めること、やはり大切です。

​②アタッチメント

  • 自己肯定感はその成育過程で、他者との関係(特に親との関係)の中で育っていく。
  • アタッチメントとは親(養育者)と子供との間に築かれる情緒的な絆のこと。
    不安や危機に際して、自分をケアしてくれる相手がいることで危険を回避し不安を減らし健康な発達と安心を得ることが出来る。
  • 逆に、確かな安心基地がない子どもは、孤立無援でいつも崖っぷち、サバイバルの世界におり、自分の力でなんとかするしかないため、相手に先んじて威圧したり暴力をふるったり逸脱行動にはしることがある。

思春期の子を持つ保護者の方々からは、子どもが反抗期でどうにもならない、というお話をよく耳にします。
そんな時期は、情緒的な絆を作り上げることや、本来ある絆それ自体の存在を見い出せないかもしれません。
それでも、親は味方であり、守ってくれる存在だと潜在的にもそんな気持ちが子供にあれば、思春期の山を越えて再び良い関係になれるのではないかと思います。

梨乃介は今のところ(今後あるかは不明)反抗期らしき特徴も予兆もありませんが、同じ男の子のお母さんとお話しをすると、
「進路のことでぶつかってそれ以来その話題に触れないようになってしまった」
「うまくコミュニケーションが取れず、大事なことを言うタイミングを見計らいつつ話をしても気分を害してその場を離れてしまった」
など、大変な思いを吐露されていることがありました。

それでもあきらめず、愛情をもって接した結果、子どもも分かってくれて再度話が出来るようになったとのこと。
『こんちくしょう!』なんて思うことがあったとしても、愛情をもって接する。
子育てって忍耐です。

③大人の関わり

  • 良い、悪いという外的な判断や価値観から離れて、子供のニーズや心に湧き上がる素直な感情が尊重され、理解され、親との関わりの中で調節されてきた子供は、共感性が豊かで感情をコントロールすることが出来る子どもになる。
  • 大人はまず、子供の素の感情と欲求を肯定し、力や理屈ではなく子供からの信頼と愛情があって初めて必要なしつけや社会化が可能になる。
  • 理想的な子ども像を求める前にまずは子どものありのままを受け入れること。

先生がおっしゃっていたことで印象的だったのは、子供が成長する時期によって大人も接し方を変える必要がある、ということです。
小さな頃は、降りかかる危険から子供を回避させるために先回りして守る、そうならないように先にアドバイスをする。

思春期にそれをすると俗にいう『うざい』という感情が生まれてしまいがち。
ああしなさい、こうしなさい、こうすれば。。。
言いたいことは山ほどあってもぐっとこらえて下さい、と。
そこで我慢することで子供は自ら考え動き、必要があればアドバイスを求めます。
自分の手のうちから少し離れたところにいる時期だということを親自身が自覚して、接することが大事、だそうです。

●人生の師

先生ご本人もお二人の子を持つ母。
女手一つでお二人をご立派に育て、現在はお二人共成人されています。
ご経歴、ご経験共に素晴らしい一方で、大変親しみやすい先生。
講義の初めに
『ここにテーマを書かせて頂きましたが。そんなこと、私に言われなくても分かってますよね皆さん。』なんて。
また『子供が思春期の頃、自分はどうだったかというと。。。ご想像の通りここで偉そうなことを皆さんの前でお話出来るような立場にないといいますか。。。。』
なんて、カウンセラーの先生というよりは、人生の先輩的に、先生のご苦労話も含めての講義。
とってもお茶目な先生で、笑いがたくさんの楽しい講義でした。

子育てに苦労したからこそ、きっと聞く私たちの気持ちを思って、一言一言、言葉を選びながらの講義だったのかな、なんて思います。
東京から通って下さっている先生も、担当になって10年だそう。
保護者の方々からは、もっと早く、そしてもっとたくさん先生のお話が伺いたかった!との声が多数。
光が見えないことがたくさんある子育ての中で、先生のお話は確実に明るい光であったことは間違いありません。
梨子ちゃんなんて、先生が神様にしか見えませんもの!


先生のお話を聴き、これからも梨娘と梨乃介との絆をしっかり深めて立派に成長してもらえるようにまた頑張ろう!と思った梨子ちゃんでした。

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