Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

つき爺と築地で買い物する

こんにちは、huluでちょっと前のテレビ番組の再放送を観るのがお気に入りのルーペちゃんです。
先日はオードリー若林さんと南海キャンディーズ山里さんの番組「もっとたりないふたり」を一気見しました。
人見知りで非社交的という二人が飲み会をつつがなくこなすためのテクニックを披露しあうという回で、若林さんが披露した「まきびし2014」をいつか使ってみたくてたまらない気持ちに。それは、「苦手な人や長い話につかまったとき、持っていたフリスクをばらまいて拾っているうちにフェードアウトする」という技。
でも私、苦手な人と飲みに行く機会なんかないや。いやそもそも飲み会に出かけることがないか。残念。

●「つき爺」に築地に連れて行ってもらう

2月にこのブログで恵比寿の食堂のおじさんおばさんの話を書きました。
おじさんは器用で趣味が広くて何でもできる人で、先日遊びに行ったときもペットボトルのキャップと楊枝で作ったコマを大量に持たせてくれました。
近くの保育園に配ったりもしているそうです。娘にくれた分だけでも50個はあったので、どんだけ作ってるの~と思いますが、それだけ時間を持て余しているのでしょう。

夫と相談して、たまには車で遊びに連れて行こう、ということになりました。
しかもただ連れ回すだけではなく「おじさんに頼る外出」だと、嬉しくて活力が出るんじゃないかと。
おじさんは現役の頃は毎朝バイクで築地に買い出しに出かけていた「築地通」。
なので、私たちはおじさんにこのように持ちかけました。
築地の場内でマグロを買いたいんだけど、連れてってくれないかなあ」。

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●「つき爺」、活力を取り戻す

おじさんは二つ返事で承諾してくれました。

そして当日の朝、おじさんを家まで迎えに行くと、新品のフリースジャケット(タグがつけっぱなしだったので新品バレ)に、ゴム長、集金カバンまで持ってやる気マンマン、すっかり
築地で働く人」みたいになってました。

おじさんの変化は築地に着いてからさらに顕著になります。
まず歩くスピードが異様に早くなりました。築地スピードの流れにのっています。声も大きくなり、目もカッと見開き、胸を張ってキビキビ歩きます。私たちに「後ろ、ターレー!」と注意したり、すっかりリーダーの風格。
丸くしぼんでいた背中が、今では視界をふさぐほど大きく見えます。

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この子らにね、築地案内してくれって言われちゃってね、まいったよ」と何度も嬉しそうにお店の人に話しかけるおじさんを見て、心の中で「私グッジョブ!」と自画自賛したのでした。

夫が妻に先立たれることの辛さは私には想像もできません。
ましてや50年以上仲良く連れ添い、自分のことを看取ってくれると信じて疑わなかった妻に先立たれた喪失感はいかなるものかと思います。
そんな人に、たとえひとときでも「生きる力」を与えるのが「仕事の記憶」なのだと目の当たりにした瞬間でした。

仕事は人生、仕事は生きがい、仕事はプライド・・・。
自分が生きてきた証として、一生気持ちの拠り所とするものが仕事なのだなあと、しみじみ思ったのでした。
あ、ちなみに「つき爺」というのは娘が後日おじさんにつけたアダ名です。

●「つき爺」おすすめの焼豚「肉の矢澤」

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おじさんは築地の顔なじみの店をいくつか紹介してくれましたが、中でも親しく会話していたのが「肉の矢澤」さん。波除通り、総合案内所「ぷらっと築地」の斜向かいにあるお肉屋さんです。
この小さな間口のお店に、お客さんがひっきりなしにやってきます。
業者さんらしい人から、「明日バーベキューやるんだけど」という一般のお客さんまで、幅広い人達が気さくに挨拶を交わしてお肉を買っていきます。

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ご店主も娘さんも大変親切な方でした。私が焼豚を買うというと「もっと脂の多いやつがいい?奥から持ってくるよ」といくつも並べて選ばせてくれたり、娘にたくさんの種類のお菓子が詰まった袋を渡してくれたり。

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焼豚は100g280円。この大きさで1200円くらいです。非常にお安い。
築地で焼豚というと、全国的に有名なお店がいくつかありますが、今まで食べた築地の焼豚の中で、一番おいしかったです。
タレの塩梅が辛すぎず甘すぎずちょうどいい。そして肉はどの部分も均一に柔らかく、肉汁を蓄えてしっとりしています。
ちょっと薄めに切ってレンジで温め、ほかほかのところに買ってきたタレ(ひと瓶50円)をかけて食べるともうしあわせすぎる。炊きたてのご飯の上に並べて焼豚丼なんかにしようものなら昇天します。
おみやげに最適、これは冷凍庫に常備したい焼豚です。

●百戦錬磨の商売人にしてやられる

築地といえば美味しくて珍しいものが手に入る、と言われています。
が、はっきり言って玉石混交、当然ながらいいものもあれば悪いものもあるのです。
特に観光客相手と割りきって商売しているお店は、ハナからリピーターを期待していないので、イマイチなものもどんどん売りつけることがあります。

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今回失敗したのはこれ。今まで買ったことのない魚屋さんで「時鮭」が3切れ1000円で売っていました。
時鮭は秋以外に獲れる季節外れの鮭のことで、その希少性に加え味も別格なことから非常に高価な鮭として知られています。
それがこんな値段で!と驚いてしげしげと見ていると「もう店じまいの時間だから800円にするよ」と耳打ち。即決で買って帰りました。

が、「甘塩だから」と聞いていた鮭がしょっぱい!こんなしょっぱいの食べたこと無い!
そのままではとても食べられず、チャーハンにしてご飯と混ぜるしかできませんでした(それでもまだしょっぱかった)。
当然味なんかわかるはずもなし。してやられた。そもそもホントに時鮭だったのかな。キーくやしい。

●あこがれの「五郎島金時」と出会う

失敗した分、嬉しい事もありました。八百屋さんの店先に、めったに見られない
五郎島金時」のさつまいもがあったのです。

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五郎島金時とは加賀伝統野菜のひとつで、金沢市の五郎島・粟ヶ崎地区や内灘砂丘で主に栽培されています。砂丘は水分がすくなく通気性が良く、さつまいもの生育に適しており、そのため五郎島金時は極上のさつまいもになります。

金沢市在住の漫画家・坂田靖子先生がエッセイの中で「五郎島金時は出会ったら必ず買え」みたいなことを書いていらしたので、喜んで買いました。
こんなに小さい芋で一袋350円。地味に高い。でも、食べたらわかります、他の芋と違う。
水分が少なくて味が濃い。果肉のキメが細かく、しっとりした和菓子のような芋です。
食べた娘も「なにこれ!( ゚Д゚)」と驚いて、その後何日か「ごろーじま、まだあるー?」と聞いていました。新幹線が開通して金沢の物産がもっと身近に手に入るようになるといいですね~。

●(番外)その日見た一番長い行列

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TV番組で紹介され、マツコ・デラックスさんが大絶賛したスパゲッティを出す喫茶店でした。
この道だけなんでこんなに混んでるのかな~と思ったら、行列のせいでしたよ。お店は二階にあるのに、道をこんなにふさぐほどの行列。
お店のご主人、腱鞘炎にならないといいけど。

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