Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

剥離骨折のその後とリハビリ②

こんにちは。世界陸上が開幕しますね!10日間に渡って行われる今大会。時差の関係で早朝のレースも沢山あります。我が家ではテレビ中継日程表に見たい種目の記しをつけスケジュールを確認し、そしてアラームを設定しています。明日早朝は注目の男子100m予選。楽しみです。

●またもや・・・

つい先日のように思いますが4月に息子が剥離骨折をしたことで、その注意点などをお伝えしました(「いつもの捻挫と思ったら骨折してた!」)。そして翌月5月に、経過とリハビリ方法、注意点をお伝えしました(「剥離骨折のその後とリハビリ」)。そして先月(7月)、息子2回目の剥離骨折をしました・・・

ううう、またしそうな気はしていたのですよね。前回とは逆足の左足首ですが箇所は同じです、外くるぶしの下側。放課後公園で鬼ごっこをしている際に捻ったそう。ううう、聞いたことあるそれ。帰宅後「捻った、足首痛い。」とのことで、今回は入浴せずシャワーのみにして即整形外科へ。案の定剥離骨折との診断を受けて、ギプスを巻いて処置していただきました。

それから約三週間。肌の弱い息子は、痒み(痛みにもなってしまいました)に耐えきれず。先生に相談させていただくと、あと1、2週間はギプスが必要だけれど、走ったり、激しい運動をしないで安静にしていられるのならばとの条件で外し、自宅でゆっくりとしています。活発すぎてマグロのような(マグロは 泳ぐ事で海水を取り込み呼吸をしています)息子が外遊びせずに大人しくしているということは、よほどのことだったのでしょう。

そして本日診ていただき、痛みがないこと、足の状態が良いことからゆっくりと活動を始めて良いとのことでした。先日お伝えしたリハビリは軽いものでしたが(あまり日数をかけて行わなかったこと反省)、また新しいリハビリを今回教えていただきましたので、ご紹介しますね!しっかりしたものですがむずかしくなく、前回と同じ自宅で簡単にできるものですよ~

●剥離骨折後のリハビリ②ここを鍛えよう!(捻挫後にもぴったり!)

ギプスで長期間足関節(足首)の固定をしていると、足関節全体が硬くなっていき筋力も低下してしまいます。ご紹介するトレーニングがリハビリとなります、怪我前の状態に近づけるとともに、筋力をつけて怪我予防!ですが、痛みのあるうちは動かしてはいけません。あせらずに痛みがなくなるまで安静、その後開始しましょう~ 我が家ではフェイスタオルを輪っかにしてリハビリに使っていますが、ゴムバンドなど力を加えられるものでしたら何でも良いようです。(100円ショップでもストレッチチューブなどが購入できます)

1.腓骨筋群のトレーニング

腓骨筋群は、膝に近い方から長腓骨筋(ふくらはぎのふくらんでいる所)と短腓骨筋からなり、下腿(膝から下)の外側にある筋肉です。そしてくるぶしの後ろを通って足の裏へとつながっています。腓骨筋群の役割は、歩くときにしっかりと地面を踏める力と土踏まず(足の裏のアーチ)を支えるということ。土踏まずは足の裏にかかる衝撃を和らげるので、ないと膝や腰の痛みなどに繋がってしまいます。

ちなみにペコちゃんも学生の頃のバスケで捻挫を繰り返し、アーチが下がってしまっています。腰痛や膝の痛みの原因のひとつなのでしょう・・・

腓骨筋群(ふくらはぎの横)を意識して、左右の方向へ足を広げます。息を吐きながら。

壁や柱に向かって、当てるようにしても効果的です。

2.底屈筋力のトレーニング

底屈筋(ていくつきん)。床に座って足を前に伸ばした状態で、つま先を向こう側に曲げるときに使う筋肉を底屈筋と言います。走るとき、ジャンプするときに必要な筋力です

足の裏、指の付け根あたりにタオルをあてましょう。タオルを自分側に強く引き、足は自分の向こう側に曲げるイメージです。

3.背屈筋力のトレーニング

背屈筋(はいくつきん)は、同じく床に座って足を前に伸ばした状態で、つま先を自分側に曲げるときに使う筋肉を言います。つま先を持ち上げる役割を持っているので、弱まってしまうと歩くときや走るときにふくらはぎへ負担をかけてしまうことと、転倒の心配があります

このトレーニングの際は、誰かに(または固定されているものにひっかけても)青い矢印の方向へ強く引いてもらい、それに負けないように自分の方向へ引きます。タオルの位置がずれてしまうと効果がなくなってしまうのでご注意を。

●再発を防ぐためには・・・

秋には運動会も控え、ギプス問題もあり骨折はもう勘弁したいですが、骨がまだ柔らかい8歳という時期に加え運動量が多いので、再発が心配です。今回ご紹介したトレーニングと共に身体全体のストレッチ合った靴を選ぶ(靴がきついということでお店の方にサイズを見ていただいたら、履いていたものよりも1cm大きいサイズを薦められました・・・成長期、こまめな確認が必要ですね)ことも大切です。皆様もどうぞお気を付けてと心から思うペコちゃんなのでした。

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剥離骨折のその後とリハビリ

こんにちは、ペコちゃんです。
先日息子が剥離骨折をしたことをお話したのですが、今日はその後のことを諸々お伝えします!

●ギプスがはずれて

約一ヶ月ギプス(シーネ)をつけていました。その間もちろん体育の授業は見学しました。
レントゲンと先生の触診で剥がれていた骨は無事ついたことを確認していただき、ギプスが終了(やはり蒸れてしまうギプス、かゆみを我慢できないときは針金ハンガーを隙間から入れてかいていました。先の固いものでかくと肌がこすれて、ますますかゆくなってしまうのでご注意を)。

徐々に無理のないよう動き始めます。最初入浴と就寝時以外はサポーターを巻いていましたが、ギプスがはずれて一週間後に受診した際に体育や外遊び以外ではつけなくても大丈夫とのことでした。ギプスをはずしてすぐは足首もやや不安定さが残るのでサポーターで支えます。この時期に無理してしまうと後々の回復に影響が・・・また骨折ということにもなりかねない重要な時期です。

●足の様子

ギプスから解放されすっきりしたペコ太郎ですが、足の甲上部が痛むとのこと。歩いているときには無意識に引きずっていました。

●なぜ痛む?

剥離骨折がまだ治癒していなかった、ということではありません。ギプスで固定していたときの甲の辺りの腱や軟部組織が詰まっている状態が続いているため違和感を感じるからです。ギプスは骨折した患部の固定に必要なものですが、患部周辺の筋力低下は避けられません治癒してからのリハビリが大切!

●どのようなリハビリが効果的?

マシンを使ったオオゴトなものでなく、自宅で日常的にできるリハビリで大丈夫です。先生が教えてくださったものをご紹介しますね。

1.患部周辺の筋肉をほぐす:ペコ太郎は足首の剥離骨折なので、甲のあたりを持ち、回します。反対回りも。急がずにゆっくりゆっくり。

2.甲の部分を伸ばす:台などに足を置き、伸ばす→戻すを繰り返します。伸ばすときは息を吐き、戻すときは息を吸います。このときもゆっくりゆっくり。(ちなみに、☆部分が痛み、違和感のある部分です)


3.タオルギャザー:床にタオルをひき、指先でたぐり寄せギャザーを作ります。スーパーボールなどを用意して指先でつかむことも効果的。


●周りでも最近骨折が多い・・・

小学生3年生の息子ですが、春から同級生4人が骨折しています。。そのうち足首の剥離骨折3人(サッカーの練習時転んだ1人、鬼ごっこなど遊んでいる時に転んだ2人)、手首の骨折1人(自転車で走行中に転倒)。

成長しきって骨の形が安定している大人とは違い、子どもの骨はまだ柔らかく成長段階にあります。転倒時、地面についた角度が良くないとすぐ骨折につながってしまいます。

私も心配していたことですが、治ってすぐではなく、何年か経過した後に痛みが再発することも多いそうで注意が必要ですね。まずはしっかりと固定し剥がれた、折れた骨を完全にくっつけること、そしてリハビリをして患部周辺を鍛えて支える力を強くすることが大切です。固定で治癒! リハビリで筋力維持!

ギプスをはずして約2週間がたつ今、痛み(違和感)はなく、足もひきずっていません。ですが!!今回のことで骨折は身近に起こることがわかったので、先述のリハビリは両足ともしばらく続けようと思います。皆さまもどうぞお気を付けて。

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いつもの捻挫と思ったら骨折してた!

こんにちは、ペコちゃんです。続けての息子ネタで恐縮ですが、先日右足首を骨折しました。最初捻挫と思ったら、まさかの骨折。捻挫と骨折ではもちろん対処や治療方法が変わるのですが、骨折と気づかずに対応が遅くなってしまうことも多々あるそう・・・あぶなかった・・・我が家の状況をお伝えしますね!

●どんな状況で?

8歳の息子、放課後公園で友達と遊んでいるときのことでした。鬼ごっこで逃げる中友達にぶつかり、背中に覆いかぶさってくるようになりそのまま転倒。右脚の外くるぶし(外果ガイカ)を地面につけるように転んだそうです。

●その後

夕方帰宅し、夕食、入浴と済んだところで「そういえば、今日足首捻ったんだよね」という報告。怪我はとりあえず冷やす!お風呂にゆったりつかってはいけなかったのですが時既に遅し、慌てて氷をビニールに入れて痛むという外くるぶしの下部を冷やしました。氷ビニールを伸縮性のある包帯で巻いて圧迫もします。

動くことが大好きなペコ太郎、日頃から足首を捻ることが多いのですが、いつも圧迫アイシングを繰り返すことで痛みをとっています。しかし今回は翌朝になっても痛みがあるとのこと。おかしい、あんなに冷やしたのに・・・ いつもと違う雰囲気を感じ、整形外科を受診しました。

●受診して

状況説明をして、足首の様子を診られた先生「多分骨折でしょう、レントゲンを撮りましょう」と即おっしゃいました。いやいや歩けているし、先生ってば~とこっそり思いましたが、レントゲンにはっきりと写っていました。剥離骨折です。

●剥離骨折とは

はくりこっせつ。よく言う骨折とは骨がぽきっと折れてしまう症状ですが、剥離骨折は「骨がはがれてしまう骨折」です。筋肉や腱、靭帯などが何かしらの負荷がかかることで引っ張られ、その付着部を含む骨がはがれてしまい骨片をつくってしまうのです。息子の場合、足首を捻ったときに体重(負荷)が外くるぶしにかかり、その部分の筋肉が伸びてしまい骨がはがれてしまったそうです。

骨折してしまった時は痛みが強く、足の場合立ち上がれなくなってしまうほどですが、剥離骨折の場合は多少の痛みは感じるものの我慢のできないほどの痛みや、歩けなくなるほどの強い症状はあまり出ません。腫れも、ペコちゃんが見た限りそこまでひどくなく、捻挫の症状と同じような印象でした。

●対処とこれから

診断後すぐギプスを巻きました。ギプスシーネという、ギプス包帯を患肢(かんし:怪我をした手足)に合わせて折り重ねて帯状にしたものを、水に濡らし硬化させてたものでした。あっという間に固まりました。取り外しはできません。

歩くことや外出の禁止はありませんでしたが、もちろんなるべく安静が必要とのこと(最初は特に)。松葉杖は、慣れないうちは使い方もむずかしいので(特に小学生は)、もし希望するなら貸してくれるとのことでした。高さを合わせていただき使っていたのですが、2日ほどでやめてしまいました。腕のあたる部分が痛むことと、ゆっくりならばなくても歩けるようになったためです。ギプスをしたことで、痛みはかなり軽減したようです。

先日2週間後の再受診をし、順調に骨はくっついているけれども、まだギプスによる固定が必要とのこと。覆っていた包帯を交換していただき、また2週間後に受診します。ギプス固定は最低でも1ヶ月必要なようです

●捻挫と間違えてしまうと・・・

剥離骨折をした際は一般的に「ギプスでの固定治療」を行います。捻挫でも強い場合はギプスをすることがありますが、多くの場合テーピングや包帯で固定をします。剥離骨折は中途半端だったり誤った固定をしてしまうと骨が浮いた状態で固まってしまい、動作が不安定になったり、慢性的な痛みや高度なレベルでの運動をする場合支障をきたします。

我が家でも、冷やせば大丈夫、すぐ落ち着くからと受診をしなかった可能性も高く・・・動くことが大好きで、陸上をしたいと張り切っている将来に影響があったかもと思うと手が震えます。特にこどもの場合、息子と同じような捻り方をすると剥離骨折をしてしまうことが多いようです。まずは受診をおすすめします。ペコちゃんでした。

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