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ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

平成最後に皇居東御苑で散歩を嗜む(後編)

こんにちは、ルーペちゃんです。
今日は前回の続きです。

平成最後に皇居東御苑で散歩を嗜む(前編)

●歩けばわかる

地図で見ると皇居東御苑は皇居全体の3分の1ほどの大きさです
にしても大きいです。

(クリックすると大きい画像が出ます)

九段下から歩いて行って、東御苑を半分ほど周り、最後は大手門から出て電車で帰りましたが、帰宅するとスマホの歩数計が18,000歩を示していました。
距離にして12km。

江戸城がいかに大きかったか体感できます。

●竹林に吸い込まれる人々

庭園ではテーマごとに植物をまとめたエリアがあります。

こちらは「桜の島」と名付けられた、桜の木を集めたエリア。
ここに限らず園内には桜の木があちこちに植えられているので、桜の季節も見てみたいものです。
今はまだ枝ばかりのさみしい様子ですが、つぼみは春を待っていましたよ。

宮内庁のサイトでは、きめ細かく園内の花の開花状況を更新しています。

興味深いのが竹林エリア。
いえ、別に竹に興味があるわけではありません。
行列ができんばかりの勢いで、外国人観光客が次々と吸い込まれていき、写真撮影に励むのです。

竹は温暖湿潤な地域にしか生息しないので、ヨーロッパや北米、オセアニアでは見られないそうです。
そのことから竹は日本的なものの象徴として、京都の竹林なども訪日外国人にとても人気があるとのこと。
たしかに皆さん嬉々として眺め、撮影し、触っています。

説明板にこのように書いてありました。
この竹林は天皇陛下のお考えから、平成8年に整備されました。
こうなることを予想していらしたとしたら、めっちゃグッジョブであらせられます。

●松の廊下

東御苑の中にはあの「松の廊下」の跡地があります。


・・・へえ、としか言いようのない状況ですが、まあそりゃそうだと。
建物があるわけじゃないので。
この辺で「殿中でござる〜」ってやってたのねーと思いを馳せればよいのです。
本丸からこれくらい離れてたんだな、ということも実感でわかるのでいいですね。
背景を知らない外国人観光客も立ち止まって眺めているので不思議に思っていると、みなさん手にスマホを持っています。

宮内庁が無料の音声ガイドアプリを公開して、美術館の音声ガイドのように観光ガイドを聞けるようになっていました。
少ない費用で効果に優れた素晴らしい取り組みだと思います。

続く広場に人だかりがしているので見に行くと、小さな果樹園のごとくビニールハウスに入った柑橘が。


こちらは見事な「文旦」です。
何度も言いますがこんなによく管理された公園が無料、無料ですよ。

●大番所、百人番所

いわゆる江戸城の警備にあたる人たちの詰め所です。
こちらが大番所。

他の番所よりも位の高い与力・同心によって警備されていました。
そして百人番所。

物置のCMじゃないですけど「百人詰めても大丈夫」的な大きさ。
大迫力です。
何度も言いますが、これが東京のど真ん中にあるのです。

●売店


東御苑の中にも売店があります。
菊の御紋の入った財布やカードケース、ネクタイやハンカチなど、場所柄なのかビジネスマン向けのグッズが多かったようです。
季節なので皇室カレンダーが猛プッシュされていました。
お箸や扇子、置物なども豊富です。
人気の「皇居の財布」は牛革製なのに1500円。
グッズの値段は全体にリーズナブルなので、売れ行きはいい感じです。
絵葉書のラインナップも豊富。

伊藤若冲のはがきが大量にあり、ウハウハで買い漁りました。

※ちなみに食べ物のお土産は扱っていないようなので、欲しい方は靖国神社の売店へ。
菊の御紋入りおまんじゅうやカステラなど豊富な品揃えでした。

●三の丸尚蔵館


皇族にゆかりのある国庫帰属の美術品を保存・研究・公開するための施設。
こちらも無料で入れるので楽しみにしていましたが、1月いっぱい閉館中(;´Д`|||)
常設展示はしていませんが、
・唐獅子図屏風
・蒙古襲来絵詞
・伊藤若冲「動植綵絵」
など教科書にも載っているよううな大変有名な作品を多数所蔵しています。
三の丸尚蔵館は今後建て替えが予定されており、今後のあり方について有識者からなる委員会で議論されています。
(「宮内庁三の丸尚蔵館の今後の保存・公開の在り方に関する提言」)

貴重な美術品を多数所蔵しているので、ぜひともそういった作品に身近に接することができる環境にしてほしいとは思いますが、宮内庁管轄の施設を訪れて毎回思うのはその使い勝手の悪さ
たとえば一昨年奈良の正倉院を訪れた際一番驚いたのが「月〜金(祝日を除く)の10:00〜15:00」という公開時間。
しかも”公開”と言っても、何十メートルも遠くのビューポイントから外観をちらっと眺めるだけ。

京都御所も以前は往復はがきで見学を申し込む必要がありましたが、平成28年7月から手続き不要になったりしたので、徐々に改善されているようではありますね。
宮内庁の予算と人員を考えたら精一杯なのかなあ。
もうちょっとなんとか頑張ってくれるとうれしい!

●郵便ポスト


三の丸尚蔵館の眼の前にポストが設置されています。
そこで思い出したのが、宮内庁内郵便局の風景印。
宮内庁郵便局は警備上の理由から職員しか利用できないため大変レアで、宮内庁郵便局の風景印が欲しい人は「郵頼」という、郵便で押印を依頼し返送してもらうサービスを利用しなければならないそうです。
もしかしてこのポストに出したら風景印が押されるのかしらと思いましたが、確認せずに帰ってきてしまったので、次回はここから自分宛てに伊藤若冲のはがきを送ってみます!

●現代に戻って


江戸城へのショートトリップの最後は、大手門から外へ出ます。
大手門は参勤交代のお殿様たちや勅使、当然将軍も出入りする江戸城の正門です。
そして一歩外へ出るとこんな眺め。

右側のビルは新しくなったパレスホテル東京です。
歴史的遺物が豊富でのびのび広く都心のど真ん中でアクセスもよくキレイに整備された無料の公園、素晴らしいです。
私が初めて訪れたのは20年ほど前でしたが、そのときはもっと閑散としていました。
調べてみるとインバウンドの影響もあり、皇居東御苑の入園者数は右肩上がりで過去最高を更新し続けています。
みなさんも都心のちょこっと散歩にお出かけしてみてはいかがでしょうか。

平成30年の皇居東御苑の年間入園者数は,1,655,219人となり,過去最高

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