こんにちは、ルーペちゃんです。
●今年も内視鏡検査を受けてきました
さて風薫る五月、我々の業界では「繁忙期」に入りました。
春の健康診断シーズンの到来です。
もう受けてきたよ、という方、お仲間です。
ルーペちゃんも先日受けてまいりました。
年齢を重ねるに従って、健康診断のメニューも年々増えているような気がします。
今年から眼底検査も加わりました。
眼底といえば6年も前に書いた記事ですが、ドクタールーペの眼底検査の先生に伺った「「裸の血管」はどこに?」というブログ記事があります。
『動脈硬化の進行具合も分かるし、高血圧、糖尿病による血管の変化も見ることができる』という眼底検査。
血管コレ大事!みなさんも受けられるチャンスがあればぜひ受けましょう。
●胃のX線検査と内視鏡検査の違いは?
今年もルーペちゃんは胃の内視鏡検査を(イヤだけど頑張って)受けてきました。
今年もというと毎年受けているような印象ですが、前回受けたのは2年前です。
(健康診断の季節です〜ルーペちゃん初・胃カメラ記〜(2016年5月19日))
みなさんが健康診断でよく受診するのは白いバリウムを飲むX線検査でしょう。
X線検査でもかなりたくさんのことがわかります。
「胃・十二指腸潰瘍」「ポリープ」「腫瘍」「胃炎、萎縮性胃炎」など。
検査結果ではこれらの病変に「〜の疑い」と書かれている場合もありますが、それは「バリウムのムラや写り方の具合による可能性がある」ということです。
いずれにしてもその後の検査では内視鏡を使うことになります。
というのも、X線では表面の凸凹や胃の全体像、病変の大きさを見るのに適していますが、凹凸の少ない炎症や色の変化、出血を見ることができません。
内視鏡ではがんの可能性がある病変が見つかったときは、すぐに組織の一部を採取して検査を行い、それが良性か悪性かを調べることができます。
胃に自覚症状があったり以前の検査でピロリ菌が陽性だったりした方は、内視鏡検査を受けることをおすすめします。
●ところでピロリ菌ってなに?
正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ」。
名前がかわいいので悪者に思えないためか、イラストレーターさんたちもつい可愛く描いちゃう人が多いようです。
「ピロリ菌」で画像検索したらかわいいキャラがたくさん出てきます。
だまされちゃダメ!
「魔法少女まどか☆マギカ」に出てくる「キュゥべえ」だってあんなにかわいいのに極悪非道なのよ!(はっ、「まどマギ」を観ている事がバレた。。。)
話がそれました、ピロリ菌てめっちゃワルなんです。
胃の粘膜に生息している細菌ですが、あんな強い酸にさらされているのに生き延びているってだけでかなりふてぶてしいでしょう。
ほとんどが乳幼児期に感染して、主な感染経路は「親から子への食べ物の口移し」だそうです。
ピロリ菌は胃壁を傷つけて様々な胃の病気を引き起こし、胃がんの約8割がピロリ菌が原因で起こっています。
ピロリ菌検査は内視鏡検査を受けるときに一緒に行うことができるほか、血液や尿、尿素呼気試験や検便などもあります。
健康診断のオプションにつけることもできるので、気になる方は受診機関にお問い合わせください。
もし陽性でも安心してください!
内視鏡検査で胃炎が確認された場合、ピロリ菌の除菌は健康保険が適用されます。
そしてその除菌方法は薬を飲むだけ。
除菌の成功率は近年90%近くまで上がっており、胃がんの死亡率も改善されているそうです。
●2回目の内視鏡検査はちょっと上手に受けられた
今回も経口内視鏡での検査となりました。
本当は鼻から管を入れる経鼻内視鏡を希望したのですが、病院のスケジュールと合わず断念。
病院の案内の方いわく、「受診者の負担が少ない反面、画像の解像度は経口内視鏡の方がずっと高いので、せっかく受けるなら経口の方がいいですよ」とのこと。
調べたら、経口内視鏡の太さが9ミリに対し、経鼻内視鏡は5〜6ミリとだいぶ太さが違うようです。
とするとレンズの大きさもかなり変わるので、たしかに「せっかくなら」というのもわかる気がします。
前回と違った点は、麻酔ゼリーを喉に貯めておく時間が5分から2分に短縮されたこと。
よかった!これ地味に大変だったんですよ。
つばを飲み込まずに喉に何かを入れたまま5分キープって、やってみると難しさがわかりますよ。
今回、ものすごいベテランぽい看護師さんが付き添ってくださり、ときに適切なアドバイスを、ときに力強く背中をさすり、ときに励まし、と大変安心して受けることができました。
横になって姿勢を決めるとき、「背中をもっと丸めてください、ひざを抱き込むくらいのイメージで。」とアドバイスしてくれ、それがよかったようで今回はかなりラクでした。
photo by Yuya Tamai
こちらの写真は医学部の学生さんの実習だそう。背中まっすぐですね。
もっと丸めるとラクなんだって教えたい!
今回は傷みもなく、途中オエッとなることもせず、終わった後その看護師さんから「とっても上手でしたよ!」と褒めてもらえました。
背中を丸めるの、かなり有効です。
(ただ、背中を丸めつつアゴは上げなければならないのでとっても不自然な姿勢になります。ベテランの助けがあってこそ、かもしれません。)
参考資料:「別冊NHKきょうの健康 検査でわかること 健康診断・人間ドックガイド」NHK出版
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