“もっとも広く乱用され、もっとも常習性が強く、もっとも有害なもの”
こんにちは、「モデルが教えるストレッチ」をやろうとしたら
「肩甲骨を寄せるポーズ」がどうしてもできないルーペちゃんです。
センセイ、右と左の肩甲骨の間に何かがあって寄せられません!
それ肉!
ぽっちゃりギャグで猛暑がますます暑く感じられたところで、
今日もはりきってまいりましょう。
健康志向の高まりで隅へ隅へと追いやられ、今更議論が起こり
ようもないほど健康への害がすっかり定着し、めっきり影が
薄くなった感のある「タバコ」業界が、最近ちょっとにぎやか
ではありませんか?
そう、あの映画の影響です。
今公開中の「風立ちぬ」。
ドラマなどで喫煙者の登場人物が出てくることもまれになった昨今、
この映画の喫煙シーンのあまりの多さには私も違和感を覚えました。
それと同時に、「昔はあんな感じだったなぁ」とも思いました。
どこの家でもお父さんは喫煙していたし、学校では先生が吸っていたし、
飲食店に行けばテーブルには必ず灰皿が置いてあったあの時代。
実はそんなに遠いことではなくて、タバコがここまで駆逐されたのは
ここ10年くらいのことだと思うのですが、それでも
「現代とは異なる時代」という印象を強める意味において、
タバコという小道具は効果があったのではないでしょうか。
あれを観て「憧れる、自分もタバコを吸おう」と思う人がどれだけ
いるかといえば正直疑問なので、↓この「喫煙を助長する」という
主張には首を傾げざるをえないのですが、
「風立ちぬ」にクレーム 喫煙場面多いと禁煙学会 ネットで賛否論争広がる
個人的には、上記ニュースを受けて「虚構新聞」が発表した↓
こちらの記事に腹を抱えました。
私の例で言えば父も夫も、そして多くの友人知人も喫煙者でした。
ところが現在その中のほとんどの人たちは非喫煙者に変わっています。
夫などは10年前に禁煙に成功して以来、私よりも強烈な嫌煙者になり、
ちょっとでもタバコの臭いが流れてくると「気持ち悪い!」と
怒りだします。
(自分は数年前までニコチン・タール量の多いアメリカタバコを
ぱっかぱっかと吸いまくり、人に受動喫煙させていたのに)
キッパリタバコをやめられた人ばかり見てきたので、
街でタバコを吸っている人に遭遇したり、知り合いでいまだに
タバコをやめられない人を見ると
「こんなにタバコの害について研究し尽くされた世の中で
いまだにタバコを吸っているなんて、物知らずねえ」
「世間の空気を読めないのかしら」
などと心の底で思ってしまいます。
ですが、多くの喫煙者は、決してタバコの害と周囲にかける迷惑を知らないで
吸っているわけではないのですね。
喫煙者の6割が「やめたい、減らしたい」と考えているのに、禁煙の成功率は
1~2割というデータもあります。
アメリカの作家カート・ヴォネガットのエッセイにこんな一文があります。
「しかしこれだけは知っておいた方がいい。
もっとも広く乱用され、もっとも常習性が強く、もっとも有害なものが
世の中にはふたつあって、ふたつとも合法だということだ」(「国のない男」より)
言うまでもなく酒とタバコを指しています。
そして、ヴォネガット自身、12歳からタバコを吸い続けている喫煙者でした。
(ちなみに84歳まで長生きしました)
分かっているなら、ともどかしく思う気持ちもありますが、
我が身を省みると、「甘いもの」というこれまた強烈な中毒性のある食べ物を
害を知りつつ断ち切れないでいる現状がありますので、人のことをとやかく
いえる立場にはありません。
ただ、吸わないに越したことはないよ、一緒に頑張ろ!というのが最大限の提案でしょうか。
「やめたいけどやめられない」「何かきっかけがほしい」という方のために
次回は「オレが禁煙成功体験談を語る」をお送りします。