Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

特別展「昆虫」@科学博物館 魅惑の昆虫たち

こんにちは、ルーペちゃんです。
ルーペちゃんと娘が大好きな上野の科学博物館。
なにかというとお世話になっています。
科博の夏休みのお楽しみといえば特別展。
5年前には深海展に行った模様をこのブログでご報告しました
今年の科博は攻めてます、昆虫展ですよ。

特別展「昆虫」

香川照之さんの出演する「昆虫すごいぜ!」(Eテレ)が突き抜けてると話題になりましたが、私も放送を楽しみに観ていたひとり。
香川さんがオフィシャルサポーターを務め、番組とのコラボもあるとのこと。
田舎育ちで昆虫が苦手ではなく、むしろ好きな方の私達母子はわくわくしてでかけました。


公式ツイッターで混雑状況を確かめながら出かけましたが、平日の午後イチの科博は入場待ちもなくスムーズ。
最初の方の展示はさすがに渋滞が起きていたものの、そこを上手に回避すればほぼストレスなく観ることができました。

入ってすぐにあるのは巨大模型の部屋。
まるで自分が小さくなって昆虫の世界に紛れ込んだような感覚です。

これに血を吸われたら確実に命を落とすわ〜

これに刺されたら確実に(以下同)


ホウセキゾウムシの標本。
標本の並べ方にも個性があって面白いです。

大きさ順に丸く並べたカブトムシ。
デザインあ」に出てきそうな。


展示の一角に真っ黒に塗りつぶされた「Gの部屋」なるものがありまして、ご想像どおり、ゴキブリの展示です。
標本だけでなく生きたGも展示されていますので、嫌いな方が回避できるようにとの配慮です。
我々は当然中に入りましたが、思っていたほどの嫌悪感をもよおす展示ではなく、世界にはいろんなGがいるんだなあと感心したほどです。
「これイモトがレポートしてた」とか「これ森三中が食べてた」とかイッテQ由来の記憶もあり。

こちら生きたマダガスカルゴキブリ。
とても美しい、むしろ芸術的ともいえる写真に仕上がっているのですが、まあ観たくない方もいるでしょうから自粛します。
あまりゴキブリらしく見えないものをひとつだけ。

この真珠色に輝く虫もゴキブリですって。
名前がまた可愛らしい。
誰がつけたか「ニコニコゴキブリ」。
なんで?と思ってよく見たら、あ!ホントにニコニコしてる!(背中の模様)


メムノンフクロウチョウ」はフクロウに擬態する蝶。
ある日突然「フクロウの真似したら食べられないんじゃね?」って気づいてから、この模様を会得するまでの長い年月を思うと感涙を禁じえません(ウソ)。

この昆虫展で何と言っても圧巻なのが標本回廊
天井まで壁一面に展示された標本がずらーーーっと並びます。
大空間で昆虫に囲まれたひととき、お好きな方にはたまりません!

この隙間なくギッチリした感じがA型人間にはなんとも気持ちいい。

なのでこの部分、惜しかった。
ここまで詰めたなら、もうちょっとなんだからあきらめないで!。

好蟻性昆虫のブースではイラストレーターのいずもり・ようさんによる4コママンガで分かりやすく面白く生態を解説していました。
なんともぬらっとした面白さ、お伝えしたいのですがうまく言えないので足を運んでくださいとしか!
ちなみにいずもりさんは「信州大学理学部生物学科を卒業後、出版社に勤めながら活動」なさっていたそうで、デフォルメしつつも正確な印象の絵はそういうことかと納得。

最後は、昆虫の体のしくみを利用した科学技術についての展示。

青色に輝くモルフォチョウは、青色の色素を持っているわけではなく、鱗粉の反射によって青色の光の波長のみを強調し、青色に見えています。
その構造を模した繊維を「モルフォテックス」といいます。
ただの白いドレスが、光を当てることで青色に輝くのです。

写真だとわかりにくいかな〜。実物はもっとキレイです。
これが色素による発色ではないというのが驚き。

もうひとつは「モスアイ構造」。
昆虫の複眼(トンボとか、たくさんの目が集まって一つの目になっているやつ)の特徴で、低反射性というのがあるらしいですが、詳しい説明はムニャムニャムニャ、とにかく余分な光をカットして、反射しづらくしているのです。

左の額縁は光が反射して一部見えづらくなっていますが(「虫」の字のところ)、右は全く反射していません。
この技術はテレビの液晶画面などに応用されているそうです。
昆虫すごいぜ!

たっぷり展示を楽しんで、最後はショップでお土産探し。
これもまた展覧会の楽しみのひとつです。
私が買ったのはこちら!

マグニフィクスホウセキゾウムシ」のキーホルダー。
中に入っているのは本物の虫の標本です。なので当然裏もあります。

美しいわ〜。下手な宝石より美しいわ〜。
アクリルに閉じ込めて鑑賞するあたり、なんだか銀河鉄道999の機械伯爵のようでもありますが、長くかわいがるので許してくれい。

片っ端から自分で写真を撮りまくってる5歳位の男の子や、子供がぐずっても上の空で展示を凝視するお父さんなど、観覧者それぞれが昆虫を思う存分楽しんでいましたよ。

ちなみに見終わっての私の感想は、「カミサマは細かいとこまでよく作ったな〜」です。
普段はどうしても人間が中心の考え方をしてしまいますが、この深遠かつ複雑な昆虫の世界を覗き見ると、「虫たちは虫たちの業界でいろいろやっている」ことに改めて思いが至ります。
そしてそれは地球上に存在するすべての生けるものたちも同じ。
カミサマから見たら、みーんな、平等なのでしょうね。

特別展「昆虫」
2018年7月13 日(金)~10月8日(月・祝)
午前9時~午後5時(最終入場は各閉館時刻の30分前まで)
※金曜、土曜日は午後8時まで