ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

「人と何か違うことがある」ということで。

こんにちは、ペコちゃんです。時々、というか頻繁にドクタールーペブログを読み返します。日常の知恵を改めて試し、いつかまたゆっくり訪れたい沖縄の情報を見直し、山梨の名産に胸をときめかせ、梨娘ちゃんのことを自分の娘とかさねて思いをはせたり。先日は一昨年春に書かれたルーペちゃんの記事が目に止まりました「このヒトコトで、不思議と気持ちが切り替わる」というタイトルのものです。

詳しくは記事をご覧いただきたいのですが、作家で精神科医の斎藤茂太氏のおまじないとして唱える言葉「まあ、いいか」が紹介されています。落ち込みそうになるとそうつぶやき、口にするだけで心の切り替えができるようになった、とのこと。ルーペちゃんもどこにも持って行き場のない気持ちが、「まあ、いいか」と唱えると、スッと軽くなったそうです。

気持ちの切り替えが上手ではない私、試してみたらやっぱりスッと心が軽くなりました。自分にはどうしようもできないことって沢山ある、そんなときはまた使えるようにおまじないとして持っておきたいなと思います。

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●エグモントホイスコーレの

以前、エグモントホイスコーレというデンマークの学校をご紹介しました。デンマークにある全寮制の学校で、約200名の生徒が在籍しそのうちの約1/3の方は身体・知的・精神に様々な障がいをもっています。彼らは国のアシスタントヘルパー制度を使って、クラスメイトでもある障がいのない生徒を雇うことで食事や排泄、買い物や旅行といった日々の暮らしを営んでいます

エグモントホイスコーレ在籍23歳のデンマーク人Jacob Riis(ヤコブ リース)さんのある夢を叶えるため、立ち上がった仲間たちのドキュメンタリー映画があります。

●『リース遠征隊ドキュメンタリー ガルフピッゲンの夢』

まずヤコブさんのことを・・・サッカーが好きでプロ選手になることを夢見ていた少年でしたが、今から8年前15歳のときにマチャド・ジョセフ病と診断されます。マチャド・ジョセフ病とは、進行性のある脳萎縮性の疾患で筋萎縮や筋力低下を伴うことが多いものです。ヤコブさんは発話がむずかしく、嚥下障害があり終日介助が必要、車椅子での生活を送っています。エグモントに入学しアドベンチャーコースを選択し、授業を通してアウトドアの楽しみを知りました。

2015年8月、ヤコブとその仲間7人は北ヨーロッパ最高峰ノルウェーのガルフピッゲン山を登頂します(標高2,469m、緯度が高いため日本で言えば4,000m位に相当すると言われています)。登山の計画は、ヤコブさんの自然の中でワイルドな経験をしたいという情熱が発端となりました。話を聞いたヤコブのヘルパーである生徒や、諦める事なくできるだけ多くの経験をしたいと考えるヤコブを応援する仲間が集まり、リース遠征隊がうまれたのです。

車椅子に乗るヤコブを仲間が押し進み、険しい道のりが何度も押し寄せる中車椅子を持ち上げたり、時には背負って登頂を目指しました。映画では、旅の計画、資金調達、準備や介助とチームで行った一連の記録が収められています。

●良き人生とは

エグモントホイスコーレでは、「よき人生」を実現することが求められています。ここで言われる「よき人生」とは、自分の人生を自分で決め、様々な活動を通して、1人の人間として全うし、すべての人がお互いに支え合いながら生きていくことです。

私が滞在していたときに、年齢や性別、立場関係なく心をオープンにして話しをする姿を頻繁にみました。そしてこう感じたのです、人間それぞれ個性を持つ存在であること、違ってもお互いに尊重することが大切だということ、すべての人が対等であるということ。

当初リース遠征隊の動機はヤコブの夢のためでした。けれども、最初から最後まで一緒に計画を立て、一緒に楽しみ、目標を実現させる中で、遠征隊8人みんなのための登山となったのです。リース遠征隊の登頂までの道のりを通して、映画では人は人と繋がりながら、お互い協力し合い生きていくことの大切さを伝えています。ヤコブも仲間の7人もお互いに支えつつ支えられている。

「人と何か違うことがある」というだけで、人生の楽しみを、夢を持てないことがなくなるといいなと思うペコちゃんなのでした。
『リース遠征隊ドキュメンタリー ガルフピッゲンの夢』は今月東京、栃木、三重、大阪で上映されます。

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