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ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

猛暑だからこそもう一度確認したい!データで見る熱中症

こんにちは、ルーペちゃんです。
毎日「ほんとかよ」ってくらい暑いですね。
頬を殴りつけてくるようなこの暑さ。
被災地のみなさま、ボランティアのみなさま、どうぞ体調にお気をつけて。

●何度もやってるけど今年はなおさら

テレビをつければ毎日どこかしらの番組で熱中症特集をやっているくらい、繰り返し熱中症の注意喚起はなされています。
わがドクタールーペブログでも、ルーペ・ペコ・梨子がそれぞれ熱中症を経験し、それをブログに書いています。

・ペコちゃん熱中症になる
・ルーペちゃんも熱中症になる
・もうその話題は結構です?!いやいや聞いて下さい~梨子ちゃんも熱中症になっていた~

どんなに気をつけていても思いがけなくなるときもあるし、実際になると慌てたり、自分が熱中症だと思わなかったりもします。
今回は厚生労働省が出している統計データをご紹介しながら、今一度熱中症について確認していきたいと思います。

●厚生労働省 平成29年度熱中症関連情報より

【熱中症での入院患者数】

平成29年7月1日から9月30日までの入院患者数はほぼ右肩下がり。
ちなみに平成29年の梅雨明けは、関東甲信が7月6日ごろ 九州から東海にかけては7月13日前後でした。
関東で梅雨明けした直後と、その他の地域で梅雨明けした直後に2回ピークが来ていることが分かります。
つまり、梅雨明け直後の、体がまだ暑さに慣れていないときにかかりやすいと言えます。

【熱中症の死亡数の年次推移】


こちらのグラフは平成6年から25年までしかありませんが(※)、際立って目立つのは平成22年の1731人。
覚えていらっしゃるでしょうか、この年は記録的な猛暑でした。
我が家の庭の植物が大量に枯れてしまったのでよく覚えています。
今年も平成22年と同じくらいの猛暑になるのではないかと言われています。
(※平成29年の6月〜9月の死亡者数は574人)

【熱中症年齢別入院患者数】


30代を底にV字のグラフとなっています。
10代が多いのが意外でしたが、部活などの学校行事があるからかもしれません。
年を取れば取るほど、体力がなくなり、体の機能も低下し、またエアコンを我慢しがちになります。
高齢の方ほど、エアコンを使ってください。
むしろ消しちゃだめです。

【男女別】


男性が7割強。屋外で仕事をする機会が多いことを差し引いても男性の割合が高いですね。

【発症時間帯別】


夜間の発症が12%あることから、夜も油断してはいけないことがわかります。
寝る前に水を一杯飲むことを習慣に。

【発生場所】


屋内での発症が40%もあります。
私自身、屋内のショッピングモールで発症した経験がありながら、こんなに差がないとは思っていませんでした。
屋内にいるからとゆめゆめ油断なされませぬように。

【運動の有無】


有り無し、もう半々と言っていいほどの割合です。
ペコちゃん、梨子ちゃんはいずれも運動ありのときの発症でしたが、何度も言うけど私は運動なしで発症。
私が彼女らより5〜6歳上という年齢的な要因もある・・・でしょう。
年取ると何もしてなくても熱中症になることがある!と声を大にして言います。

●そもそも熱中症の原因はなんだ

「暑いから」・・・まあそうですけど、体の中で何が起きているかって話です。

【1.脳を含む内臓の血流低下】
暑くなると血液中の熱を排出しようとして、末梢神経に血液が集まります。
脳や内臓への血流が減る→心臓の働き低下→さらに全身の血流が低下

【2.体の内部の温度上昇】
脱水症状で汗がかけない、血流悪化で熱を発散できない、という状況から体の内部の温度がどんどん上がっていきます。
それにより体の各臓器の機能障害が起こります。

血流低下と温度上昇により、脳や臓器の機能障害が起こって後遺症が残ったり、死亡することもあるのはよくご存知の通り。
熱中症の症状が現れたときには、水分補給とともに体を冷やすことを必ず行ってください。

●暑さ指数(WBGT)を知っていますか

WBGTとは、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。


単なる温度だけではなく、①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標で、WBGT指数28度を超えると熱中症患者が多くなると言われています。
熱中症では特に湿度が重要で、汗をかけない・汗が乾きにくい状況は危険です。
環境省の熱中症予防サイトで全国各地のWBGT指数を上の画像のように公開しているので、ぜひご利用ください。

参考:NHKきょうの健康2017年7月号「要注意 熱中症」執筆:帝京大学教授 三宅康史

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