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ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

筋肉歯科医・嶋田泰次郎インタビュー【筋肉ブームの次は歯ブームを 後編】

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●歯磨き時間は長くなくていい?目からうろこの手入れ術

ー前回は主に筋肉の話を伺いましたので、次は歯科医としてのお話を。
私ごとですが、毎日15分くらい歯磨きしているんですけど歯のトラブルが絶えなくて。
どうしたらいいんでしょう。

(待ってました、という顔で)ルーペさん、この部屋にあてはめて考えてみてください。
毎日1時間このフローリングの床に掃除機をかけたとして、(掃除機が届かない家具の隙間を指差して)この辺がきれいになりますか?

ー届いていないんだからきれいになるはずありません。

それと同じことです。
長時間同じ場所を磨き続けたとしても、隙間や奥の、歯ブラシがとどかないところがきれいになるはずがないのです。

ーですよねー!(目からうろこ)

僕は歯ブラシの時間は2分半くらいです。
他の道具での手入れを含めても4分くらい。
ただし、食事をしたら都度磨きますし、その時間はきっちり集中して歯と向き合います。
(やっぱり真面目)

ー2分半は短くないですか?

きちんとした道具を使って、正しいお手入れをすれば充分です。
”他の道具”と言いましたが、僕は患者さんに4つの道具を勧めています。
みなさん最初は「4つも?!」と言いますが、僕に言わせればたったの4つ
それで歯の健康が守れるなんて驚異的なことです。

ーぜひその4つの道具を教えて下さい。

歯ブラシ・フロス・歯間ブラシ・ワンタフトブラシ(奥歯ブラシ)
この4つでいいんです。

(↑ワンタフトブラシ)

ー奥歯専用のブラシが必要なんですか

見えてない部分を手探りできれいにしようと思ったら、専用の道具は必要です。
普通の歯ブラシでは磨けているつもりになっちゃうんですよ。

ー歯間ブラシとフロスはどっちかでよくないですか?

歯間ブラシとフロスは目的が違います。
シャンプーとリンスみたいなものです。
歯間ブラシで歯間の大きな隙間のプラークを落とし、フロスで歯と歯の間の細菌を落とします。
お風呂のシャンプーボトルを見るとわかりますが、カビが生えるのってボトルの底や本体とポンプの接合部だったりするでしょう。
細菌って隠れたところや歯と歯が接しているところに繁殖するんです。
歯ブラシで表面だけを磨いて「磨いている」気になるのが一番こわいことです。

●やれば効果がでるのは筋肉と同じ


ー先生は患者さんへの歯磨き指導がすごく熱心だという話を聞きました。

患者さんに時間を取ってもらって、まる1時間かけて、僕自身が指導します。
歯医者の経営的に言えばその時間治療に回した方がいいに決まっている。
でも、歯磨きを根本的に変えていかないと、患者さんは延々と歯の治療を続けることになってしまう。
理想を言えば歯医者に来なくなることがベストですからね。

他の一般的な病気って、いい医者にかかったとか、いい治療をしたからといって治る保証はないでしょう。
ところが虫歯というのは、正しい歯磨きをすれば確実に予防できる珍しい病気なんです。

僕は肩を壊していまして、この1年間ずっと苦しんでいます。
病院を4つも変わって、いろんな先生に診てもらって、でも治らない。
怪我や病気はどんな名医もすぐに治してくれるわけじゃないんです。
でも、歯は正しい磨き方で確実によくなる。
むしろ「なぜやらないんだ!」くらいの気持ちです。

●”筋肉ブーム”の次は”歯ブーム”


僕に関しては筋肉ばっかりクローズアップされるけど、もっと歯の大切さを伝えたいんです。
歯の磨き方にしても、知ってるか知らないかで人生変わるくらいのことですから。

僕が筋トレを始めた頃、筋トレを真面目にやっている人は珍しかった。
「嶋田ってなんで筋トレするの?」とか「筋肉だらけだと馬鹿になっちゃうよ」なんて平気で言われた時代でした。
今は逆でしょう、「なんで筋トレしないの?」って時代になりました。

筋トレを続けていたら筋肉ブームが来た。
次は絶対に「歯ブーム」が来ると思っています。

「なんで筋トレしないの?」と同じように「なんで歯間ブラシしないの?」なんて会話がされる時代を望みます。
正しいブラッシングを続けることは本当に簡単だし、逆に病気にするほうが難しいんですよ。
歯ブームを起こせたらそれで自分の人生、心残りはありません。
たとえば、東急ハンズの入り口の一番目立つところにデンタルケアグッズがずらっと並んで、みんなが色んな種類の歯間ブラシについてあれこれ語っているとか。
そんなブームが、必ず来ますよ。

●ポジティブな面を見よう

ー歯医者さんて細かい作業が多いからでしょうか、”色白で細くて繊細そうでとっつきにくい人”みたいなイメージがありますけど、先生は既存の歯医者像を変えましたよね。

そう言われるのは本望です。
歯医者って嫌われものの代表格でしょう。
「高い・怖い・痛い」のネガティブなイメージで。
なんとか好かれる存在にならないものかといつも考えています。

その意味では筋肉も同じです。
「つらい・キツイ・続かない」というネガティブな面がある。
でもブームになりました。それはなぜか?
健康や見た目の美しさ、QOLの向上、脳機能の向上にも効果があることが分かったりといった、ネガティブを凌駕するポジティブな面があるからです。
歯に関することも、ポジティブな情報をたくさん発信することによって、みなさんの意識を変えていければと思っています。

ー弊社も”歯ブーム”の一端を担えるよう、お手伝いしていきます!

よろしくお願いします。
なにしろ、年取ったら食欲しか楽しみがないんだから(笑)。
歯が丈夫じゃないとモノ食べられないでしょ。
大事にしていきましょうね。

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筋肉歯科医・嶋田泰次郎インタビュー【筋肉ブームの次は歯ブームを 前編】

こんにちは、ルーペちゃんです。
今日は、前回お知らせした「嶋田泰次郎歯科医師インタビュー」をお届けします。
NHK「筋肉体操」で活躍するボディビルダーであり歯科医師でもある嶋田先生。
前編ではご家族のことや、歯科医になったきっかけ、筋トレをするモチベーションなどについて伺いました。

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【プロフィール】

嶋田泰次郎(しまだ たいじろう)
東京都出身 1976年2月13日生まれ
パトリア歯科医院院長
ボディビルでは東京オープン70キロ級、東京クラス別70キロ、東京メンズフィジーク40歳以上級、日本クラシックボディビル171センチ以下級 それぞれ優勝/オールジャパンメンズフィジーク40歳以上172センチ以下準優勝/世界マスターズメンズフィジーク11位
テレビ出演は「ヨルタモリ」「ヒルナンデス」「スクール革命」他多数
NHKEテレ「みんなで筋肉体操」筋肉アシスタントとして出演中

●実はふたごです

ー(ルーペ)嶋田先生とは初めましてですが、実は双子のお兄様には過去3,4回お会いしたことがあって。
 世にもハンサムな人だなあと思っていたんですが、実は双子っていう(笑)。
 お兄様は雑誌の企画で「イケメンサラリーマン日本一」に選ばれたりしていましたよね。

懐かしい!よく知ってますね(笑)もう10年以上前、僕も電車の中吊りで見て初めて知ったんです。
朝の大井町線の中吊りにデカデカと兄貴の顔が載ってて、「うわっ」て思わず声が出ましたよ。

ー実際お会いするとイケメンオーラがお兄様とはちょっと違いますよね。水彩画と彫刻の違いというか。
 いずれにしてもお母様はこんなイケメンが2人並んでてさぞ嬉しかっただろうなと(笑)。
 お父様も歯科医なんですよね。

親父が、というより祖父の代から続く歯科医です。
そういう環境もあったけれども、歯医者になろうと明確に目標を立てたきっかけがあったんです。

●転機になったイタリア旅行

学生の頃、祖母と兄と3人でイタリア旅行に行ったんです。
費用は出すからついてきてくれって言うんで行ったんですが、
男の孫が2人もおばあちゃんについてくるって珍しいでしょう、しかもツアーで。
みんなで食事すると言われるんですよ、「まあ〜うらやましい」って。

すると祖母は謙遜か自慢か知りませんが、こう言うんです。
「いえいえ、兄の方は○○大学なんですけど、弟の方はバカでしょうがないんですよ」って。
双子なので、兄への対抗心が普通の兄弟よりも大きかったかもしれません。
自分でも兄との学力差に関してはコンプレックスを持っていたので、
大勢の前で祖母にそうやって言われたことで発奮しましたね。
いつか見てろよって。

ーそれはもしかしてお祖母様の作戦だったかもしれないですね。

だったらすごいですけどね(笑)

●あふれる筋肉愛


ーそこで歯医者さんになってめでたし、って落ち着くのかと思いきや、
筋トレに目覚めるわけですよね。それはどうしてですか。

身もふたもないことを言えば、それもコンプレックス隠しのひとつです。
筋トレは、やればやるほど自信になるから。
コツコツコツコツ、地味ですけど、やれば必ず成果が出るでしょう。
それが面白いんです。
ボディビルってやらない人にとっては不思議なスポーツだと思うんですよ。
技術を競うわけではなく、相手を負かすわけでもなく、自分の筋肉のみを評価されるっていう。
だけど僕はどうしようもなく筋肉に魅せられているんです。
心の安定剤みたいなものです。
ジムに行って体を動かしたとき、ちょっとでも重い負荷が上がったときの高揚感。
そこに自分のアイデンティティを感じます。

ー筋肉への愛がすごいですね。突然圧を感じました。

●奥様を巻き込んで

ー奥様は嶋田先生の筋肉愛についてはどういうスタンスなんですか。

妻と出会ったときもすでにこんな感じの筋肉でした。
やっぱり最初はうわっと思っていたらしいですよ。
ただ、スポーツに理解のない人ではないので、徐々に慣れてくれて。
今では妻は「こんなに筋肉の世界にはまると思わなかった」と言っています。
最近はあの人の筋肉がきれいとか、あの筋肉いいとか、思うようになったそうです。
それを聞くと僕もうれしいです。

ーやはり食生活では奥様の協力は欠かせないですよね。

ボディビル競技に出るようになってからは、食事や調理法を考えるのが楽しくなりました。
妻とも、こんな味付けがいいんじゃないか、こんな調味料見つけた、など食事に関してよく情報交換しています。
子供の食事は僕とは別ですが、今は妻も僕と同じ食事をしているので、苦じゃないと言ってくれます。

●ミスターストイック?


ーボディビルダーとしてはどういう生活なんですか

普段の生活のルーティンは、職場・家・ジムの三角形をぐるぐるしているだけです。
ジムは仕事終わりに週4回、帰って食事して寝るだけ。
僕は小心者なので、羽目を外すことが怖くてできないんですよ。
「チートデイ」っていうのも僕にはできません。
頑張って体作ったところにラーメンとか食べたらいっぺんでそれまでの努力が無駄になっちゃいそうで。

ストイック?もう慣れちゃったから、そうは思いません。
ジャンクフードを食べたい気持ちもまったくないんです。
我慢していないから、ストイックではないんじゃないかなあ。
想像するんです、これ飲んだらこれ食べたら体がこうなって、って。
良くも悪くもね。
これが僕の普段で、僕の日常で、僕の人生です。
あなたにもできます(すごい目ヂカラで)

ーなんだかだんだんできそうな気がしてきましたー!(腹の肉をつかみながら)

後編は歯科医としてのお話を伺います。
筋肉以上に熱い話が展開されました。
どうぞお楽しみに。

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