Dr.LOUPE Blog_

ドクタールーペスタッフ、ルーペちゃんがお届けする健康と生活にまつわるブログ

「機能性表示食品制度」ってなんだ?

こんにちは、夫がバカみたいに高いトクホのお茶を毎日買って飲んでいることに腹が立つので、コストコで黒烏龍茶の茶葉パック(100袋入り)を購入し「このパックを水のペットボトルに入れれば同じだよ!」と渡したら「そんな面倒なことしたくない」と言われてさらに
((L(゚皿゚メ)」))むきーっ!!となったルーペちゃんです。
ペットボトルにお茶パックを入れる作業がめんどくさいってどの口が言うどの口が。
お義母さーん、こんな立派な人間に育ててくださってありがとうございまーす(*´∀`*)テヘ♪

●「体にいい食品」を表示する制度

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「トクホ」のように、人は何かしらの「お墨付き」がある商品に弱いんですよね。
ところで4月から食品表示に関する制度が変わったのをご存知でしょうか。

これまであった「栄養機能食品」「特定保健用食品」の枠組みはそのままに、一般食品のうち”より健康になるという根拠のあるもの”について「機能性表示食品」として、健康への効果の表示を認めることになりました。

対象は、加工食品(サプリメントを含む)と生鮮食品。つまりスーパーに売っているような食品ほとんどすべてが対象になりうるということ。野菜も肉も魚も穀類も、お菓子も冷凍食品も、ぜーんぶ機能性表示食品になる可能性があるのです。

●今までの制度

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これまで体への働きをうたえる食品は
・栄養機能食品
・特定保健用食品(トクホ)
に限られてきました。

【栄養機能食品】とは栄養成分(ビタミン・ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品のことです。代表的なものはビタミンCやカルシウムが入ったサプリメントなど。
すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届け出などをしなくても機能性を表示することができます。
ただし、その栄養成分は12種類のビタミンと5つのミネラルのみに限られており、表示できるのも国が定めた表現でしかできません。

【トクホ】は健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、健康効果を表示することが許可されている食品のことです。
身近なところでいえば冒頭で触れた「脂肪の燃焼を助ける」「脂肪を分解する」お茶などが人気ですね。
トクホは食品ごとに安全性や効果を国が審査し、許可を出すところが一番の特徴。
費用も時間もかかるため、当初の予定よりもトクホ商品は増えておらず、現在1000品程度しかありません。

そこでメーカーなどが自分で試験をしなくてもよい「機能性表示食品」という枠組みを作り、届出制とすることで中小企業でも機能性表示をしやすくしたのです。

●すべてを事業者側の責任のもとに

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国も審査をしない、メーカーも試験をしなくてもいい、となると一体誰が食品の機能性を保証してくれるのでしょう。
そこで届け出においては「科学的根拠」を明らかにすることが求められます。
具体的には臨床試験や研究レビューなどにより機能性の根拠が説明できることです。大学・研究機関などに研究成果や論文があればそれを根拠にすることができます。
根拠は人任せでもいいのですが、責任は事業者が取ることが大前提。
健康被害の情報収集体制を整えることも事業者側の義務になっています。

●当然NG表示もある

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研究結果があれば何でも機能性表示食品として表示してもいいかというとそうではありません。
してはいけないNG表示として、以下のようなものがあげられます。

・「診断」「予防」「治療」「処置」など医学的な表現
・特定の病気の人を対象とした表示(「糖尿病の方へ」など)
・未成年者、妊産婦、授乳婦に対して機能性を訴求するような表示
・肉体改造、増毛、美白など意図的な健康の増強を標榜するような表現
・科学的な根拠に基づき十分に説明できない機能性に関する表現

また、機能性表示食品の対象は「すべての一般食品」と言いましたが、
・アルコールを含有する飲料
・脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類、ナトリウムの過剰な摂取につながるもの 
は対象外です。

実際「レーズンバター」のパッケージに「レーズンに含まれるミネラルが体の調子を整えます」って書いてあったら「バターはスルーかい!」と思いますもんね。

●「給食だより」のつもりで

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消費者庁の「食品事業者向け機能性食品制度」のパンフレットには機能性表示食品について
消費者の自主的かつ合理的な商品選択の機会の確保」を促す制度、と記されています。
食品の機能や栄養素について知識の少ない消費者にも多くの情報を与えることにより、その人に必要な食品を選びやすくすることを目指すものなのです。
間違っても特定の機能ばかりを追い求めて偏った選択をするためのものではありません。

小学生の頃、毎月給食だよりが配られましたね。
一ヶ月の給食のメニューの横に、「体を作るもの」「体の調子を整えるもの」「エネルギーになるもの」などの項目と、それぞれに当てはまる食材が表になっていました。
見るともなしに見ているだけで、栄養素のバランスの取り方や様々な食材の機能を覚えたものです。
機能性表示はそんな風に「ちょっと詳しい給食だより」を見るような冷静な気持ちで眺めたいものです。

機能性表示食品の届出等に関するガイドライン – 消費者庁

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